仕事が詰まってくると引きこもりがちでろくに外出しないわたしにとって、オンラインショップを冷やかすことが数少ない娯楽のひとつとなっていることは、数日来お伝えしているとおりである。
特に、SNSなどに表示される広告は、日本に滞在しているときはほとんど見向きもしない(わたし好みのショップでないことが多い)のに、インドではなぜかハートを見事に鷲掴みにされるようなものばかりが次から次へと現れるのが悩ましい。
冒頭写真はそんなひととき、サリーの下に着るチョーリー(ブラウス)として見つけてしまった、素敵なクロップドトップだ。
クロップドトップなんて、若い時から地味そのものな人生を歩んできたわたしにとってほとんど縁がなかったが、ここへ来て「サリーに合わせる」という素晴らしいアイデアを胸に、いろいろと見ている。
こちらのショップの商品を見てみても分かるように、フード付きのものがあったり本当に何でもありで、完全に自由なんだな。
Suta - Blouse
リバーシブル仕立てのおしゃれなチョーリーと、
サリーの下からチラリと覗かせるフリル付きのペチコート - Suta
さて、先日ASKSiddhi(アスクスィッディ)史上で稀に見る熱量でご紹介したサリーは、結局、次のセットで購入してしまった。
この3点セットで6,180ルピーとなった。
注文を受けてから10~15日で発送ということなので、届くのを楽しみに待っている。
昨年からこれまでに、広告に惹かれてオンラインショップで買い物をしたのはこれで3回目となった。
コットンサリーが1~2枚は買えそうな値段の高級手作り服を入手
可愛い布がザックザクな、あのオンラインショップでついにサリーを購入
ターゲット広告は、インドのオンラインショップのほうが上手な気がする(と、買い物した言い訳)。
iTokriは分からないが、OLIOもChidiyaaも、ファストファッションの対極にある「スローファッション」としてのブランドストーリーを、主にInstagramなどのSNSで積極的に発信している。
こうした投稿では、職人さんの写真や作業風景なども頻繁にアップしており、買おうとしている服が生み出される工程にも自然に関心が及ぶよう工夫しているし、またハッシュタグで検索すると、購入した消費者が思い思いのコーディネートで実際に着用した写真をたくさん見ることができるようになっている。
特に今回、わたしがChidiyaaであのサリーを購入する際は、こうした投稿が大きく役立ち、また購入動機になった。
それにしてもハッシュタグを眺めているだけで、インドのサリー界隈にも確実に新風が吹いていて、巻き方も合わせるチョーリーも、本当に好きにすればいいんだ、と背中を押されている感じがした。
こうした消費者が宣伝としてではなく、実際に笑顔で商品を使っている写真は、Amazonなどの大型ショッピングサイトのように、顔の見えないユーザーが入力したレビューよりも、ずっと参考になるし、ワクワク感が高まり自分も購入しよう、という行動に繋がりやすい。
特にインドのように、ネットでの買い物にまだまだ懐疑心がはびこる環境において、強力なマーケティング手法を確立していると言えるだろう。
なお、OLIOで購入した服はもう1点あって、これは濃い色だったため色落ちがかなり激しかったので、塩と酢に漬ける色止め処理が欠かせなかった。
しかし、手作り服であることを承知して買っているので、そうしたひと手間もうれしかったりする。
そもそも、かなり早くからネット広告に力を入れていたイメージがあるのは、Nicobarだ。
Nicobarは時々USD表示になったりもしてかなり強気な価格帯だが、さすがに写真を見ただけで上質と分かる高級手縫い服を中心に、取り扱っている商品は布製品全般に及んでいる。
サリーはとても高額で、今のわたしには畏れ多くて手が出ないが、チュニックやワンピースなどは比較的手が届きやすい価格のような気がする。
また、持続可能な梱包材の開発にも取り組んでいる。
このほか、わたしの琴線に触れたオンライン広告のスクリーンショットを一挙公開する。
Chidiyaaはワンピースやクルタ、チュニックなども幅広く取り扱っている。
うちこちらは、わたしがChidiyaaの商品に関心を持つきっかけになった、月の満ち欠けをブロックプリントしたワンピース。
これもすごく好き。
Chidiyaaはデリー近郊グルガオンに実店舗があるようだが、定期的にインド全土の主要都市にポップアップ店舗を出しているようだ。
プネーにも時々来ているようなので、次回を見逃さないようにしたい。
このラップドレスもとてもすてきだけど、5,800ルピーはわたしにとってオーバープライス。
バーゲンにならないかな。
ここの商品はちょっとファブ・インディアっぽい。
価格もファブ・インディアぐらい。
お姫様風。
パーティーにいいかもね。
小麦色の肌にすごく映える。
リゾートでのんびりするお金持ち風スタイル。
このように、(上記ブランドすべてがそうとは限らないが)インドの「スローファッション」界隈は、かなり活気を帯びているように感じられる。
デザインもかなり凝っているし、布大国インドらしく、使っている素材も上質なものばかり。
価格も一部を除いては、手が出ないほど高額ではないし、何と言っても「ここでしか買えそうもない特別感」のある、絶妙なデザインがたまらない。
間違いなく、インドが世界のファッショントレンドをリードする時代に差し掛かっている。
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