インドから初めてのマレーシアへ、ダラダラと旅したその印象

 

Posted on 20 Sep 2018 21:00 in トラベルASKSiddhi by Yoko Deshmukh

もちろん旅は大好きですが、それほど旅上手とは言えないし、ほどほどに楽したいわたしの、誰の役に立つか分からないマレーシア旅行備忘録です。



☆ペナン島

「食の楽園」とも称されるペナン島。

しかし我々が訪れたのが雨季のオフシーズンだったからなのか、宿泊先としていたジョージタウン中心部では店が夕方早々に閉まってしまい、まるでゴーストタウンのようになってしまうため、時間が遅くなればなるほど食事の選択肢が狭くなる。
ただし、評判の店、人気店は、24時間営業だったり、そうでなくても遅くまで開いていたりするところが多い。
また、マレーシア最大級とされるインド人街は、夕方以降も賑わっていた。

あきらめていた13日のガネーシャ・チャトゥルティにも、ヒンドゥー寺院(Sri Mahamariamman Temple)前でガネーシャ様を牛車に乗せてプージャーをしている場面に運よく遭遇できて感激した。



 

標高700メートルの急峻な崖をケーブルカーで上がることができるペナン・ヒル。
一般チケットは30リンギットだが、我々のように何の予備知識もなく行くと、窓口の人に当然のように80リンギットのVIPパスを販売されてしまうことがあるので気をつけたい。
ただし一般乗車口は平日でも長蛇の列だったのに対し、VIPはほとんど人がいなかったので、急いでいる人には3倍近くのお金を払う価値はあるかもしれない。

1泊2,500円程度で宿泊していた人生初のAirbnbは、共用スペースに面していた窓から外を眺めることができず残念ではあったが、部屋は空調もあり清潔そのもので、トイレバス付きの個室を選べば安ホテルと変わらない、お得で快適な滞在だった。

☆飲食

ミルクティーのテ・タレ(Teh Tarik)は最強の飲み物で、暑さにバテた時にはアイスでエネルギー補給した。
コーヒー党のわたしだが、どちらかと言うとコピ(Kopi)よりもテ・タレが好きだ。

ビールなどのアルコール類は食事と比較するとかなり高額なので、ほどほどに楽しんだ。
街角のコンビニなどではどこでも売っている、「マレーシアの国民的飲料」とされる「100 Plus」という炭酸入りスポーツドリンクが結構気に入った(糖分少な目タイプをチョイス)。



噂の100 PLUS。
こちらはレギュラータイプ。
シュワシュワするスポーツ飲料なんて初めて。
 

なお、ずっと食べたいと憧れていた豚肉の煮込み「肉骨茶(バクテー)」は、使われている八角(スターアニス)が苦手であることに、街頭に漂う香りを嗅ぎ、そして小皿で注文し食べてみて改めて気づいた。

また、「地球の歩き方」やインターネット上で「日本人に人気」となっている店や料理について、いろいろと行き、食べてみたけれど、その店の雰囲気があまり好きになれなかったり、口に合わなかったりしたものが多かった。



アロー通りで日本人に一番人気の、あの店にて
(看板から「偽ミッキー」と呼ばれている)。
「アロー通りでは必ず食べるべき」とされた手羽先を賞味してみたが、
日本でもっとおいしいのが食べられるのでは?
個人的には、この店の雰囲気がちょっと苦手だった。
 

反対に、ぶらぶら歩きながら直感で決めた店の方が、もちろん外れもありはしたが、よき出会いが多かった。
もしかするとわたしの感覚や味覚が、もはやインド人化しているのかもしれない。
ちなみに「メルバ・アット・ザ・マンション」以外、食事はほとんど露店かフードコートで取っている。
1食は2名で30~50リンギット、ビールを飲んだりしたら100リンギット前後(最高額130リンギット)だった。

今回の旅で最も気に入った朝食の店は、宿泊先だった「Mercure Kuala Lumpur Shaw Parade Hotel」目の前の、24時間営業ムスリム経営のこのお店。


Ali Food Corner

 

この店の「Roti Boom、1.5~2リンギット」、わたしはシュガー・バター・ローティーと呼んでいたが絶品である。
インドで言うところのマイダー(ナーンに用いる精製粉)に、たっぷりのバターと粒が大きめの砂糖を練り込んで焼いたルーマリー(ハンカチ)ローティーだ。

ルーマリー・ローティーと同様、ピザ生地のように空中でくるくる回し、遠心力を利用して薄く広げて焼く。
あっつあつを出してくれるので、バターがとろ~り、サクサクしたお砂糖の甘さがコピ(Kopi)にぴったりの、病みつきになるおいしさだった。



こちらは「Roti Kaya」。
カヤジャムが生地に練り込んであって、ちょうどよい甘さ。
 

近隣で働く地元の人御用達の店のようで、泊まっていたホテルの従業員が制服のまま食事を取っている光景を何度か見かけた。
したがって、言うまでメニューが出てこず、またメニューはマレー語で書かれているため、給仕さんにいちいち聞いたり、ちょっと工夫が必要だった。

このほか、宿泊先はブキッ・ビンタン中心部からやや外れにあったため、周囲にはどちらかと言うと地元の人向けの良心的な価格の飲食店が多かったように思う。
と言ってもブキッ・ビンタンまで歩いていくのに遠すぎるということはなく、また歩いて5分のところに巨大な複合商業施設、「ベルジャヤ・タイムズ・スクエア」がありフードコートも充実していて便利だったので、次回もこのあたりに宿を取るような気がする。



激ウマ、キウイフルーツフレーバーのアイスカチャン。
マレーシア中の超有名店が集まるホーカーセンター、
伊勢丹The Japan Store(Lot 10?)地下の「十號胡同(フートン・フードコート)」にて。


十號胡同の入口。要チェケラ。
 

それから、今回の旅行中はなぜか食べるたびにお腹を下してしまい、何度となくインドのパワフル腹薬の世話になった。
インドではこのようなことは滅多にないので、何かのスパイスまたは食材が、わたしの体質に合わないのかもしれない。
お腹は壊しても、何でもおいしくいただいたので、これからも懲りずに何度でもマレーシアを訪れ、いろいろ食べたい。

☆独特のアパレル事情?

途中、おそらく移動中のグラブ(Grab、タクシー)車内にお気に入りのユニクロのUVカット帽子を置き忘れてしまった。
落胆したが、帽子は観光に必要なのでクアラルンプールで代わりになるものを探した。

ところが常夏の地でありながら、無印良品もユニクロも日本で売っているようなUVカット仕様の優秀なハットもキャップも販売していないことが不思議だった。
ユニクロで、ちょうどよさそうなキャップを見つけたので店員さんにどこに売っているのか尋ねたら、「(100均の)大創」と記載したタグを見せてくれたのに笑った。
ユニクロには当然ながら、「ハナ・タジマ」さんのコレクションが充実していた。



ハナ・タジマさんデザインのトゥドゥン(ヒジャブ)。
 

☆買い物

今回の旅の目的のひとつとして掲げていた「日本食材の調達」。
結局、日本で買うよりも価格が割高だったりして、わたしのライフスタイルと照らし合わせて費用対効果が低いと判断して買わなかったが、検討する上で以下のページがとても役立った。

マレーシアで日本食材をGET!押さえておきたいデパート・スーパー5選 - アジア・海外で生きる人のためのリアル情報サイト【ABROADERS】(アブローダーズ)

日本から持ち込んでいたバファリンの在庫が切れそうだったので「クアラルンプール バファリン」で検索したら以下のページがヒット。

マレーシアのバファリン!海外で市販薬(パナドール)を購入する - Narui.My

最終的には現地でしか手に入らないものにこだわり、スーパーマーケットを物色する際に、次のページを参照させていただいた。

クアラルンプールのスーパー・ショッピングセンター特集!お土産を安く購入しよう - TABI JOZU

購入したお土産については、明日以降じっくり解説し、紹介したい。



もちろんこの店は外せない。
ただし、この店についてはちょっと要注意情報があるので、
後日、わたしの体験したことを記述する。
 

☆反省点と、あくまで表面的な感想

今回はムンバイーからシンガポール航空でシンガポールへ飛び、そこからLCCの国際線を利用してマレーシア各地を往復した。
ムンバイーからシンガポールまでは5時間弱で、機内食を食べて映画を1本観終わったら到着する感じだ。
ちなみにシッダールタのマレーシア入国E(電子)ビザは、プネーの代理業者に依頼したら、わずか4時間で発行され、電子メールで届いた(シンガポール入国ビザは昨年2年間有効のマルチエントリービザを取っていたので今回新たに取得する必要なかった)。



シンガポールに関しては空港ぐらいしかもう感慨がない。
 

往路はムンバイー便が到着するT3ターミナルでいったん荷物を受け取り、シンガポールに入国してから、ペナン行きのエアアジアに搭乗するため、隣のT4に移動しなければならなかった。
復路も同様で、クアラルンプールからのエアアジアがT4に到着、シンガポール入国後に荷物を受け取ったらムンバイー便に搭乗するためにT3へ移動しなければならない。

シンガポール空港T4ターミナルには、2018年9月現在、ターミナル間を結ぶシャトルトレインが運行していないので、荷物と共にバスに乗っての移動となる。
そして当然、短時間に2つの国の入国審査と出国審査を受けなければならず、ロマンも何もないし、けっこう面倒くさいと感じたので、次回もシンガポール拠点でマレーシア旅行する場合には、余裕を作って列車やバスで国境を越えたい。

まとめとして、インドから来た人間にとって、マレーシアは先進国と呼んでいい。
治安や道路インフラ、特に首都クアラルンプールの都市整備状況、店員の対応やクルマの運転を含む人々のマナーまで、先進国の水準と大差ない。



朝日の見える部屋だったのが一番うれしかった。
 

ただしトイレだけは、よほどのところでなければ(ぶっちゃけKLCCスーリア伊勢丹のトイレにすら)紙がなく、みなさん水を使うので床がびしょびしょ、場合によってはドアの鍵が壊れていたりすることがあるので要注意だ。
クアラルンプール国際空港LCC専用ターミナル(KLIA2)のトイレは、辛うじて紙はあったが、床には濡れ対策のゴムマットが引いてあり、また個室の数も少なかったので、ずいぶん並んだ。
トイレについては多くの場面で、ムンバイー国際空港やプネーのショッピングモールの方がきれいだし、整っていると感じた。

タイなどと違って英語はだいたい通じるが、ペナンに滞在していた時には、それほど流暢ではない人もけっこういた。
また、グラブ(Grab)の運転手さんの中には中国語しか話さない人がいたりして、電話をくれても意思疎通ができずキャンセルされてしまうこともある。
しかし、テキストメッセージであればグラブのアプリが運転手さんの中国語を自動的に英語に翻訳して表示してくれるので大変助かった。

次回は交響楽団のあるクアラルンプールに、オーケストラを聴きに来ることを夢見て、仕事をがんばる。



帽子はけっきょくKLCC伊勢丹のタイブランド、ナラヤで調達。
51リンギット。
後ろのディスプレイ内商品とさりげなくコーディネート。
 

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Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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