インドの清涼飲料水市場はローカルブランドが圧倒
Posted on 24 Feb 2020 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh
わたしが知っていたローカルブランドは、もうずいぶん前にコカ・コーラに買収された「Thumb Up」ぐらいでした。写真は夏に御用達の大好きな塩系飲料、「Nimbooz」です。
ニールセン(Nielsen)の調査結果として、インドではローカルブランドの清涼飲料水が根強い人気を誇っており、グローバル飲料メーカーのコカ・コーラ(Coca-Cola)とペプシコ(PepsiCo)が、苦戦しているという記事を見つけた。
Regional drink brands grow at twice the rate of Pepsi, Coca-Cola
清涼飲料水のローカルブランドとしては、Bovonto、Jayanti Cola、Sosyo、Runner、Kashmiraなどで、いずれもわたしは聞いたこともなかった。
ただ、マハーラーシュトラ州の田舎町に向かって移動中に立ち寄るハイウェイレストラン(Dhaba)などで「コールドドリンク」を頼むと、毒々しいオレンジ色をした液体で満たされたガラス瓶またはペットボトルがどんと出て来ることがあり、そこには知らない製品名が大書きされている。
なんとなく得体の知れないというだけで飲み干すのに変な勇気が要るというのは、世の中にあふれるブランドメッセージに、我々が知らず知らずのうちに、いかに影響を受けているのかということを思い知らされる瞬間である。
記事によればローカルブランドすべてを合計すると2,000億ルピー超の市場規模を誇り、これは国内シェアの24%を占めている。
ちなみにコカ・コーラ社のシェアは49.9%、ペプシコに至っては19.6%にとどまっている。
また記事にはこうしたローカルブランドの飲料に対抗するべく、コカ・コーラはクミンパウダーやブラックソルトを配合したRimZimや、タミル・ナードゥ州向け特別商品Minute Maid Colorsなどの、インド人の好みに合わせた商品を展開しているようだ。
そういえば上のローカル商品と関連するが、ローカルレストランのメニューでよく見かける「マサラ・コーラ(Masala Cola)」という変わったメニューがあることをご存知だろうか。
市販されているジャルジーラ・パウダー(Wikipediaによると材料はクミン、ジンジャー、ブラックペッパー、ミント、ブラックソルト、レモン汁などの柑橘系果汁、チリパウダーなど)にコーラを注いだだけの甘じょっぱい飲み物で、わたしは時々、これを無性に飲みたくなる。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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