インドの都市では「静寂」も贅沢
Posted on 25 Feb 2020 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
いまデリーで起きている凄惨な事件は、トランプ氏インド初訪問の話題よりも当然ながら重大事として報じられ、各ニュース番組はその話題だけを追っている夕方です。
日曜日は、週1回半日だけお邪魔しているAI社の経営者で、元上司でもあり15年来の友人でもあるA1氏のお宅に、10年ぶりぐらいにお招きいただいた。
A1氏がかつて経営していた、同じプネーにある別の会社に日本から赴任されたばかりのSさんご一家をご紹介くださる、という趣旨の会で、前回から大幅に改装され、一段と素敵になった、広々と優雅なお宅では、美貌だけでなく歯科医師という才色兼備、しかも料理上手なA1氏のご夫人が腕を振るった、目を見張る料理の数々と、知的なトークを堪能しつつ、びっくりするぐらい成長した2人のご子息にも再会、夢のようなひとときを過ごした。
わたしはもちろん、「Chidiyaa」で調達したお気に入りの紺コットンサリーを着用して出掛けた。
さて、Sさんは一度だけ、赴任される前にA1氏の会社でちょっと挨拶をしたことがあったのだが、「ぜったいよい人だ」というわたしの直感のとおりの、控え目だがおそらくまだ前面に出しきっていなさそうな、内に秘めたオモロさのこもった、しかし知的な方で、今後が楽しみである。
そして出会っていきなり意気投合しそうな勢いの奥様と、聡明極まりないお子様たちとの出会いも、この数年で最大規模のインパクトで、あらためてこういった場を設けてくださったA1氏に感謝だ。
さて、行き帰りはウーバー(Uber)を利用したのだが、ふだんわたしの耳がいかに騒音に慣れきっているのかを思い知らされる道中でもあった。
というのもA1氏宅は、野生のクジャクが棲む丘を背に、周囲を豊かな緑が包み込む閑静な住宅街にあって、その一角に車が入ったとたんに「し~ん」と漫画のような静寂に包まれて若干うろたえた。
そんな折に、次のような話題を見つけて心の底から納得したのである。
Which is India’s noisiest city?
調査対象となったインド国内6大都市のうち、騒音ワーストワンはなんとチェンナイだった。
そう言えば先月、初めて訪れた際に、人々の性格も、車やバイクのスピードもプネーよりもずっと穏やかだったのに、なぜかクラクションはかなりアグレッシブだった点が印象に残っていた。
調査は2018年に実施されたもので、日中の騒音レベルは67.8デシベルと、デリーの61デシベルを大幅に超えた。
インドでは日中の騒音レベルを55デシベル未満、夜間を45デシベル未満に抑えることを義務付けている。
意外なことにムンバイーは最も静かで、日中54デシベルだった。
ちなみにインドで最も「うるさい」ポイントは、ハイダラーバードの「パラダイス交差点(Paradise Junction)」とのこと。
プネーは調査対象に入っていなかったが、チェンナイぐらいあるんじゃないかなと個人的には踏んでいる。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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