やっと分かった!ペチコートを使わない、サリーのスマートな着崩し

 

Posted on 10 Aug 2019 21:00 in ASKSiddhiサリー部 by Yoko Deshmukh

この他にも、敢えてフレアスカートに合わせて巻く方法など、インスタグラムやネットには、いろいろなアイデアがあふれています。



「サリーを、おしゃれな日常着として着流す」。
1枚の布を毎回折り畳んだり、流したりして着用する衣服である性格上、これは永遠のテーマである。
例えて言うとヘアスタイルのようで、日によって成功したり失敗したりの繰り返しで、試行錯誤を続けている。

まず、わたしも含めてサリーの処理にあまり慣れていない人は、基本の「Nivi Drape」をしっかりマスターしたい。



①「The Sari Series」より「Nivi Drape」
 

さて通常「Nivi Drape」を動画のようにきっちりと巻けば、薄い綿サリーであっても、ペチコートを使わずとも透けることはほとんどないと思う。

しかし、ブラウスにチョーリーやクロップドトップではなくて、普段着のTシャツやシャツなど、お尻が隠れるか隠れないかぐらいの長さのトップを合わせたい時には、「Nivi Drape」で腰に巻き、プリーツを作った後の布の処理は、ピシッとするよりも少しルーズに、重心がやや下になるように着崩さないと、ヘソのあたりで作るプリーツの厚みもあって野暮ったくなる。
そう思って自分なりにやってみると、1枚布の部分が露わになってしまったり、パッルーの重みでどんどんズレてきてしまったりして、場合によっては下着がくっきり透けてしまうことがあって悩んでいた。

理想とするのは、素敵なサリーを販売しているオンラインショップ、「Chidiyaa」のモデルさんたちのような、上品な着崩しだ。
そんなある日、その「Chidiyaa」の新商品ページを眺めていたら、思わぬ啓示があった。

MAROON BLOCKPRINTED CROP TOP - Chidiyaa




 

①の動画の通りに腰に巻いてプリーツを作り、パッルーの長さをだいたい決めてしまったら、プリーツを作った後の布を身体に流す際、こちらの画像のように真ん中からやや右の腰部分に、さり気なくたくし込んでしまえばいいのだ。
そうすれば、どの角度から見ても2枚布になり、透けを防止できる上に、シャツやTシャツでもゴロつかない、粋な着崩しが叶うだろう。

もうひとつの透けない素敵な着こなしは、わたしにとって憧れの「ガムチャサリー」の職人、サンユクタ(Sanjukta)さんのこのスタイル。



 


 


 


 

あくまで推測だが、最初は基本の「Nivi Drape」の始まりと同じように、右腰でサリーを結ぶ。
布を左手に持ってぐるっと反時計回り(左方向)に腰に沿うように回していき、背中側の腰の中心まで来たらその部分をしっかり手で持つ。
持ったところを目印として、ここを起点にプリーツを6~7回くらい折る。
作ったプリーツを左手に持ったら、再び左方向に、先ほど確認した腰の中心まで戻していく。
プリーツが戻った背中側の中心部の腰布の上端をつまみ、作ったプリーツとしっかり縛り付ける(固結びする)。
余った布を左方向に身体に流す

※この方法で今朝(8月11日)試してみたが、てんでダメだった。スリランカ式サリーを巻く時のように、最初にプリーツを作ってそれを結んで後ろに流すのかな。でもそれだと1枚布になっちゃうな...

なぜペチコートを穿かないスマートなサリーの着こなしを追求しているのかと言うと、まずは断然、涼しいからだ。
ペチコートがない分、風の通り方がまったく違う。
サリーがインドで発明され、長い長い歴史を経て現代まで、廃れることなく愛用され続けている理由を、体感できてしまう。

次に、「ペチコート」という制約がなくなれば、旅行にもパーティーにも、リゾートにも、手軽に持って行けて、コーディネートのアクセントとして活用する幅が広がる。
ペチコートから自由になることで、日本の冬のように極寒の気候の時にでも、ワンピースやスカート、ジーンズ、コートなどとコーディネートして、自在にサリーのおしゃれを楽しむことができるようになると思う。

一方で、あくまでサリーをピシッと正統な「Nivi Drape」で着用したい場や機会も当然ある。
特にそうした時に、ぜひ試してもらいたいのは、安全ピン1本を使った「仕込み」である。
口頭で説明するのが少し難しいので、まず以下の動画を観てみて欲しい。



 

腰に巻いてから前でプリーツを作った後、余りの布を処理する前に、サリーの端(ボーダー)を張って右脚付近に予め安全ピン留めしておくことで、着た時のきちんと感と同時に、金糸や銀糸で縁取ってあったり、ゴージャスな模様が入っていたりすることも多いボーダーのデザインをチラ見せしつつ、女性らしい腰の曲線を強調し、また視覚的なスリムアップ効果が狙えるというわけである。
※この動画では穿いたペチコートに留めているが、穿かない場合でもサリーに直接留めてみたら大丈夫だった。
なおインド人の義妹も、サリーを巻く時はいつもこのように留めていると語っており、ようやく彼女のスマートかつ完璧なサリー姿の秘訣が明るみとなったわけである。

ちなみに上の動画では、安全ピン3本を使った仕込みをしている。
簡単で綺麗にサリーを着付けるには、非常に有効な方法だろう。

余談となるが、わたしはこの動画にあるペチコートも、最近インドから注文してみた。
これについては思わぬ衝撃があったので、着用してみた写真とともに後日、ご紹介したい。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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