デリーの女子高校生、電気を一切使わない冷蔵庫を発明

 

Posted on 03 Aug 2017 23:00 in インド科学技術 by Yoko Deshmukh

このように、インドだからこそ現実のものとして着想できる、持続可能な発明のメッカになって欲しいです。



先日、元朝日新聞編集委員で、徹底した持たない暮らしを実践・提唱している稲垣えみ子さんのインタビュー記事を興味深く拝読して、いろいろと考えさせられた。

50歳、無職、アフロ女子の「おカネがない快感」 - 東洋経済

しかし、冷蔵庫をなくす暮らしは、都心でコンビニが徒歩圏内という生活の人でないと、なかなか難しいという意見の人がいて、ふと「インドでは、電気を使わない冷蔵庫の開発が、ずいぶん前から進んでいるはずだけど」と思い至った。
ちょうど、われらが「The Better India」が、デリー高校生(Class 12)による「電気を使わない冷蔵庫」による新たな発明について伝えていた。

Class 12 Girl Innovates Magic Fridge That Needs No Electricity & Minimizes Food Wastage Too - The Better India

発明したのはディクシタ・クッラール(Dikshita Kullar)さん、ヴァサント・クンジ(Vasant Kunj)にある公立学校(G.D. Goenka Public School)に通うクラス12(日本の高校3年生に相当)の学生。

児童の栄養失調率が、依然として世界で最も高いインドにおいて、毎年およそ6,700万トンの食糧が消費されないまま廃棄されているという報道に接し、電気を使わなくても果物や野菜を新鮮に保つことができるため普及が容易であり、かつ環境問題にも配慮した「マジック冷蔵庫」を設計した。

仕組みは単純で、レンガ、砂、ジュート、竹など、含水生のある素材で冷蔵庫を造り、表面を水で湿らせることで、蒸発冷却作用を利用して庫内の温度を一定に保つというもの。

冷蔵庫1台を造るためにかかる費用は4,000ルピーほどを見積もっており、最大120キログラムの野菜を収納できるとしている。

ASKSiddhiでは以前にも、こんな冷蔵庫について紹介していた。

IIT学生たち、太陽光発電による維持費ゼロの冷蔵貯蔵庫を発明 - ASKSiddhi

こういう冷蔵庫、日本でも使えないのかな。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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