警察への通報、発信元の位置情報を自動で探知:ムンバイ

 

Posted on 04 Aug 2017 23:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

後は救急車両の優先通行を徹底するように交通規則が整備されていくことを切に願います。



※記事とはあまり関係ありませんが、バンコクの路上バー。
「Take Care」だって。
 

インドの中堅都市、プネーでの暮らしは、わたしのような引きこもって仕事ばかりしている者でもそれなりに楽しいのだが、もちろん不安要素がないなんてことはあり得ない。

そのひとつが万一、自分や家族が救急車で搬送されるような事態に陥った場合、渋滞は回避できるのだろうか、搬送中の道路で車はちゃんとよけてくれるのだろうか、一刻を争う状況で間に合うのだろうかという点だ。
特に、年々深刻さを増す交通渋滞状況を見ていると、心配は膨らむ。
行政は今こそ全運転者を対象とした交通指導を徹底すべき時に来ていることを感じる。

少しでも早く必要としている人のもとへ急行できるよう、救急ではないが警察が通報時に導入している新しい対策を、本日付の「The Better India」が報じていた。
ムンバイ警察では緊急ダイヤル「100」への通報があった際に、発信者の位置情報を自動的に特定する技術を導入したという。

The Mumbai Police Will Now Geo-Locate Emergency Callers Who Dial 100, to Reduce Response Time! - The Better India

ムンバイ警察の緊急通報管制室には、不在着信や無言電話も含めると5万件を超える着信があるという。
こうした膨大な通話データをもとに、緊急通報時に自分の居場所を説明しなくても、自動的に発信者の位置情報が分かる新しい仕組みを導入し、運用するという。

ムンバイ警察が4月から実施していたパイロット導入を経て、あらゆる通信サービスプロバイダ―と連携して提供を始めた、この仕組みにより、特に女性からの緊急要請をはじめ、殺人、人身売買、強盗などの犯罪抑制に効果を上げ、またいたずら電話の防止にも役立つものと期待されている。
発信者の位置情報は「100」に電話をかけている場合にのみソフトウェアにより特定されるので、プライバシーが侵害される心配もないとしている。

この仕組みをそのまま救急や消防にも応用して欲しい。
もちろん、道路を緊急車両が優先して通れるようなルールの徹底は必要だ。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



Share it with


User Comments