SpiceJet、飲酒検査で陽性反応3回目の機長の免許停止

 

Posted on 05 Aug 2017 23:00 in トラベル・インド by Yoko Deshmukh

思わず、この方を連想してしまう話題でした。この厳しさ、絶対に必要ですね。



少し前にNetflix(インド)で鑑賞した、ロバート・ゼメキス(Robert Zemeckis)監督、デンゼル・ワシントン(Denzel Washington)主演の手に汗握る名作「Flight(2012年)」を、思わず彷彿とさせる話題だった。

SpiceJet社の機長が7月11日、ボーイング737操縦直前の検査で、呼気に基準の3倍のアルコールが検出されたため、飛行許可証が取り消されるという事態が発生した。

SpiceJet Pilot's Flying Permit Cancelled For Failing Alcohol Test - NDTV

この機長は過去にも2回、呼気中アルコール濃度が基準を超えていたため、3度目となる今回、ついにATPL(定期運送用操縦士免許:Airline Transport Pilot Licence)が停止される事態となった。

インドの航空法(Aircraft Rules:PDF)では、パイロットが乗務前12時間以内にアルコールを摂ることを禁止しており、飛行前後に呼気中アルコール検査を受けることが義務付けられている。

1回目に検査が陽性となったパイロットは3ヶ月間の免許停止、3回目の陽性で免許が停止されるという。

先月読んだこの2冊で、飛行時間2万2,000時間の元ベテラン機長の杉江弘さんが、インドの航空会社が雇用する機長も、空軍パイロットあがりの人が多く、民間機の操縦に慣れていないのに、軍用機操縦時代のワンマンな体質から抜け切れず事故を引き起こすケースがある、というようなことを書かれていたが、せめてルールをきちんと施行している航空会社があることは頼もしい。

2015年のトム・ハンクス主演作品、「Sully(邦題:ハドソン川の奇跡)」では、着水事故後のアメリカ国家運輸安全委員会(National Transportation Safety Board:NTSB)による聞き取り調査で、操縦前の飲酒について質問されたサレンバーガー機長が、「72時間以内の飲酒はない」と回答する場面があって、「機長に対する飲酒の制限はかなり厳しいのだな」と感じたものだった。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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