ベンガルールでも続々と進むか、再生プラスチック道路の建設

 

Posted on 22 Jul 2019 21:00 in インドの政治 by Yoko Deshmukh

写真はまたしても記事の内容とあまり関係ないのですが、ブッダガヤー大菩提寺周辺の、車両通行禁止になっている道路です。



何かと悪く言われるプラスチック。
だが、この人造の素材が、やはり人のために使われる道路の素材として役に立っているという話題は、マハーラーシュトラ州での廃プラスチックを活用した道路建設計画をはじめとして、これまでたびたび目にしてきた。

ASKSiddhi参考記事:プラスチック禁止のマハーラーシュトラ州で、再生プラスチックを使った壮大な道路建設計画が始動

本日はカルナータカ州ベンガルールでも、ケンペゴウダ国際空港(Kempegowda International Airport)が中心となってプラスチックを道路建設に再利用する計画が進んでいるという話題を見つけた。

Kempegowda International Airport wants all the plastic it can get

プラスチック使用自粛令を施行しているベンガルール自治体(Bruhat Bengaluru Mahanagara Palike、BBMP)に、ケンペゴウダ国際空港は集めた使用済みプラスチック少なくとも50トンを、道路建設用途として提供するよう求めている。

ベンガルールでは、カニンガム・ロード(Cunningham Road)やMGロード(MG Road)、マイソール・ロード(Mysore Road)などで、すでに道路舗装材としてプラスチックが使われている。

今年1月からこれまでにBBMPが回収したプラスチックの量は7,991キログラム、罰金は161万ルピーにのぼるが、集まったプラスチックの用途はまだ決まっておらず、ほとんどが固形廃棄物処理場に持ち込まれている。
現時点では多くがカルナータカ州電力公社(Karnataka Power Corporation Limited、KPCL)が建設を進めている発電所で用いるゴミ固形燃料( refuse-derived fuel)として使用されることが決まっている。

BBMPの調査によれば、道路1キロメートルを建設するのに1.6トンのプラスチックが必要となるが、その分道路の寿命は従来の舗装材を用いた場合の2~3倍に、かつ価格は5分の1から6分の1に抑えることができると主張している。

ただし、道路の舗装材に含める最適なプラスチックの割合は、現状では8~10%程度が限界で、「それでも湖(などの自然界に)垂れ流すよりもいい」と専門家は説明している。
アスファルトに粒状に加工したプラスチックを混ぜることにより、道路の寿命が延びることは実証されており、配合する材料によっては弾力性や密度の向上が期待できるとしている。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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