チェンナイ、街の第一印象

 

Posted on 24 Jan 2020 21:00 in トラベルASKSiddhi by Yoko Deshmukh

初めて訪れるチェンナイは、全体的に柔らかく、優しい空気です。



まず思ったほど暑くなく、海沿いの街の割にカラっとした気持ちの良い気候なのだが、これは北東モンスーン直後ということも影響しているだろうか。

街中に突如、手描きイラスト風映画ポスターが延々と貼られた壁が出現する。
プネーでは、あまりこのような光景は見られなくなっている。
ほとんどがタミル映画のものと考えられるが、ボリウッドを凌ぐともされる映画の都、「コリウッド(Collywood)」に到来したことを実感する。
ちなみに、バンガロールでもそのような壁を何カ所かで見かけたが、あのポスターたちはカンナダ映画のものだったのだろうか。

国際空港前にメトロ駅が建設中で、活気に満ちているが、街並みはプネーやバンガロール、ムンバイーなどよりもかなり清潔で、整っている。
道路を行くクルマやバイクの速度も、プネーやバンガロールよりもかなり穏やかで、道路も渡りやすい。

たまげたのは滞在先ホテル前の、交通量の比較的多い一般道フライオーバー(陸橋)が、午前7時くらいまで通行止めになり、近隣の人々がウォーキングやジョギングできるパークに変身していること。
チェンナイの人々は、「豊かな人生」を送るためには妥協を惜しまないのかな。

昨年から心配していた水不足は、今朝の朝刊で「Red Hillsダムの貯水率が88%まで回復」と報じられており、ちょっと安堵している。

人々の分業意識は、より明確のようだ。

ホテルに到着してから求められるままにX線スキャンした手荷物が、機械を通った後にそのまま放置されてしまったので自分で持って行こうとしたら、強い調子で押しとどめられた。
なんでも館内に運び入れる人が別におり、その人の手が空くまでは触るなということのようで、そこには有無を言わさぬ圧力があった。

ウーバーの運転手さんは、他の街ではトランクへのスーツケース上げ下ろしを率先して手伝ってくれるが、チェンナイではじっと運転席を動かない。
しかし愛想が悪いわけではなく、挨拶すれば100%感じよく返してくれる。
ただし、笑顔はほとんど拝めない。

チェンナイの街を歩く人々は、男性はバンガロールの人々と比べてぐっと背丈が低くなり、小柄で丸っこい印象だ。
女性たちが何気なく着用しているサリーの美しさには、たびたび圧倒される。

タミル語しか通じない、などと言うことはなく、英語はもちろんのこと、大型ショッピングモールやちょっと洒落たレストランなどでは、スタッフ同士がヒンディー語でも会話している(一方がタミル母語と思しき方だと、一瞬ヒンディー語には聞こえないが)。
なおレストランやショップで働いている人には、北東部出身者と見られる我々とよく似た顔立ちの方々が目立って多い。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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