製薬での機械学習に、意外な「果物」が貢献

 

Posted on 21 Dec 2019 21:00 in インド科学技術 by Yoko Deshmukh

煽り風のタイトルになってしまって恐縮です。本日はいろいろあってちょっと落ち込み気味です。



これは純粋にタイトルにだけ惹かれてピックアップした話題だ。
「レモン」が機械学習による製薬に貢献している、という。

This ‘lemon’ could help machine learning create better drugs

製薬開発に機械学習を導入する上で数ある課題のうちのひとつは、あふれるデータポイントからコンピューターが必要な情報を抽出できるようにするプロセスをいかに作成できるかにある。
薬学者(Drug scientist)は生物学データを取り出し、ソフトウェアを訓練して、効力を発揮して治療につながる薬剤の組み合わせに、一般的な人体が反応するかを把握しなければならない。

アメリカのパデュー大学(Purdue University)に在籍する創薬学者チームは、機械学習モデルの訓練のためのデータのマイニングに用いる新しいフレームワークを制作した。
これは「レモン(Lemon)」と名付けられたフレームワークで、薬学者らが、14万件を超え、しかも毎週新たに追加され続ける生体分子構造を持つ包括的リソース、タンパク質データベース(PDB)をマイニングしやすくすることを狙う。
研究は学術誌「Bioinformatics」10月15日号に発表されている。

パデュー大学の理工学系部門、「カレッジ・オブ・サイエンス(College of Science)」や「パデュー大学創薬研究機関(Purdue Institute for Drug Discovery)」に属し、「レモン」の制作にも関わってきた、分析化学および物理化学(analytical and physical chemistry)助教授、ガウラウ・チョープラー(Gaurav Chopra)氏の説明として、PDBの有用性と、その一方で膨大に蓄積されたデータの整理に時間がかかる難点があるとし、強力な機械学習フレームワークにより迅速にデータを分析できるようになることを目指している。

ソフトウェアプラットフォームとしての「レモン」は、パイソン束縛により高速化したC++11ライブラリーがPDBをマイニングすることで、従来mmCIFファイルの読み込みに290分かかっていたところ、8コアマシン上でのシンプルなワークフロー応用により、およそ6分にまで短縮できる。
さらに、ユーザーがカスタム関数を書いてソフトウェアパッケージに含めることもできるようになっており、こうしたカスタム関数を標準的な方法で開発することで、科学分野全体に有益なベンチマークとなるデータセットを生成できるとしている。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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