インド人は世界で最もテクノロジーに対して楽観的な国民
Posted on 09 Oct 2019 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
写真はイメージです。というのは冗談で、BBCに出演していたイケメンなイギリス政府ストラテジスト、Kulveer Singh Rangerさんですが、この記事の内容とはまったく関係ありません。
このような発想になるのも、依然として取り残された未解決の問題を無限に抱えながら、経済規模だけは肥大化しているという背景もあるのかもしれない。
世界経済フォーラム(World Economic Forum)が実施した世論調査によれば、インド人は世界で最もテクノロジーに対して楽観的な国民であるという。
「The Hindu」が伝えた。
Indians most optimistic about technology, jobs: WEF Survey
調査は今年のインド経済サミット(India Economic Summit)開催に合わせ、ドイツに拠点を置くソフトウェア会社のSAP(エスエーピー)と、その傘下でオンラインアンケートの作成と分析を担うツールを開発するQualtrics(クアルトリクス)が実施した。
どんな属性の「インド人」を調査しているのか分からないが、回答者の大部分は、自分の仕事もいずれ自動化されると考えているが、それでも3分の2以上がテクノロジーを受け入れ、また将来は新たな雇用機会を見つけることが容易になると期待している。
調査は29カ国1万人を対象に実施されたが、中でもインド人回答者は例外的に楽観的な展望を描いている。
またインド人回答者らは、他地域の回答者よりも気候科学者や国際機関に全幅の信頼を寄せる傾向にある。
また、テクノロジー系企業の動機に対する懐疑性が低いのもインド人回答者の特徴で、3分の2の回答者がそうした企業が「利益だけを追求している」という考え方を否定している。
全世界の回答者の平均値と比較すると、インド人回答者の多くは、テクノロジーが「人間関係」、「社会」、「仕事」をよりよいものにすると発言した。
また、「テクノロジーが生活の質を向上させると思うか、劣化させると思うか(Would you say that new technologies make your life better or worse?)」という質問に対しては、55%のインド人が「大幅に向上させる(much better)」と回答した。
この質問に対する同様の回答をした人がインド以外の多かったのはサハラ以南のアフリカ諸国の回答者が60%、ラテンアメリカ諸国の回答者が43%となった。
また、職業の将来性について、インド人回答者は新しいテクノロジーを歓迎し、一部の仕事は危機に瀕するかもしれないが、経済の成長により新たな機会がもたらされると考えている。
インド人の32%が、現在の職業のほとんどはロボットに取って代わられるが、37%はこれからの時代の就職は「きわめて」容易になると付け加えている。
世界経済フォーラムのインドおよび南アジア部門地域開発課長(Head of Community Development)のシュリラーム・グッタ(Sriram Gutta)氏は、次のようにまとめている。
「頭角を現す先端テクノロジーが、新たな経済的・社会的な価値を創出することで、インドが成長するために必要な勢いを維持し、支えていく可能性がある」
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
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