試してみたい!バターの存在感がすごいムンバイーの必食パオバジ

 

Posted on 01 Aug 2019 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

自分で食べたわけではないのだけど、ムンバイーに行った時の備忘録も兼ねて紹介しておきます。Photo: Athul Prasad from LBB.



何このバターの塊!?
衝撃的な絵が飛び込んできた。

それは、1966年にムンバイーで創業して53年、映画スターまでも足繁く通うと評判の屋台、その名も「サルダール・パオバジ(Sardar Pav Bhaji)」が売る絶品のパオバジの写真だった。

FB Live: Have You Eaten Mumbai’s Most Utterly Butterly Pav Bhaji?



Sardar Pav Bhaji: 166-A, Tardeo Road Junction, Mumbai 400 034.
 

パオバジとは、ムンバイーが誇るファストフードの王様のような存在だ。
詳しい説明は、わたしの大好きな次のページを参照してみて欲しい。

「インド・スパイス家庭料理『パオバジ』」Amarma Ayurveda ミシュラ京子さん|コラム「生活の中のアーユルヴェーダ」|アーユルヴェーダ・インド伝統医学の情報サイト|アーユルヴェーダライフ(家庭の医学・代替医療・予防医学)

ムンバイー南部タルデオ(Tardeo)地区にある「サルダール・パオバジ」は、並ぶのが嫌いなムンバイカーたちが昼夜問わず、真夜中であっても列を作るという伝説の店だ。
メニューはプレーンのほか、チーズ・パオバジ、ジャイン・パオバジ(ジャイナ教徒の人でも食べられるよう、タマネギやジャガイモ、ニンニクを使っていないもの)、カーダ・パオバジ(野菜のゴロゴロ感を残したもの)などのパオバジ6種類と2、3のスナック類、フレッシュジュース(プネーもそうだけど、なぜかパオバジ屋台では搾りたてのジュースを売っている)、ミルクシェイクと清涼飲料水だけというシンプルなもの。

パオバジの発祥については、「The Better India」に次のような記述があった。

「With the dawn of the American Civil War (from 1861 to 1865), a sharp rise in the global demand for cotton supply saw Indian mills attract gargantuan orders. Meeting them meant backbreaking work around the clock for textile mill workers in the island city of Mumbai. So much so, they hardly had time to feed themselves.

In this scenario, there was a dire need for a snack that would be quick to prepare, eat and light on the pocket too. The answer came in the form of pav bhaji by local vendors who stood outside the gates of these mills and sold them plate by plate for a few paise.(「The Better India」の記事「53 Years & Counting: The Story Behind Mumbai’s Favourite Sardar Pav Bhaji! https://www.thebetterindia.com/190413/mumbai-best-pav-bhaji-sardar-tardeo-iconic-eatery-food-india/」より引用)」

何とも意外なことに、アメリカの南北戦争(1861~1865年)当時、綿の特需により、綿花の主要産地であったインドにあって、主な輸出港であるムンバイーの繊維加工工場には注文が殺到、労働者たちは来る日も来る日もフル稼働で働き続けた。
そんな生活を支えたのが、今に続くファストフードであり、中でもパオバジは材料の入手しやすさ(残り物の野菜くずを使うというコストの安さ)とその味の良さで常に人気を集めていた。

冒頭の「Sardar Pav Bhaji」も、そんな繊維工場労働者のために、サルダール・アハメド(Sardar Ahmed)さんが開業した。
現在その息子で2代目のニッサル・アンサリ(Nissar Ansari)さんが切り盛りしている。
アイコンとなっている「バターは、アムール(Amul)製のものでなければならない」という、譲れないこだわりがある。

創業当時60パイサだった1皿のパオバジは、現在メニューに応じて140~200ルピーになっているが、人通りが絶えることは決してなく、店の通路にはバターをたっぷりと塗って焼いたパオ(パン)を満載したカゴを手に、給仕が行き交う。

「ツウ」な人は、パオバジにスパイシー感をプラスするための「裏メニュー」(たぶん無料)、ガーリック・チャツネ(garlic chutney)を追加で頼むのだという。

ムンバイーを訪問する際には、このパオバジ屋台にまっしぐらに進んでいきたい。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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