ノイダで画期的な、セルフィーで野良牛を通報するシステム

 

Posted on 17 Mar 2019 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

個人的には、例として掲載されたセルフィーに写る野良牛ではなく、美肌加工された人間たちの笑顔に釘付けでした。



プネーの旧市街などの中心部に足を運ぶ機会はあまりないのだが、わたしが住んでいるいわゆる住宅街と呼ばれる地域でも、いまだに時々、ふらりゆらりと牛さんが歩いているのを見かける。
通行人や傍観者の目からは、おっとりした牛の動きは目の保養になるが、機嫌の悪い時に急に暴れだしたりすることはないのかな、とは時々ふと思う。

デリー近郊のウッタル・プラデーシュ州ノイダには、どうやらまだたくさんの野良牛さんたちがいるようで、住民たちが一風変わった方法でかれらの保護に取り組んでいるようだ。
「Hindustan Times」で、野良牛とセルフィーを撮影することで、目撃者と目撃された牛、目撃場所などを位置情報付きで自治体のツイッター(Twitter)アカウントに通報できる仕組みを紹介している。

Residents start ‘selfie with cow’ to highlight stray cattle problem in Noida - Hindustan Times

野良牛とのセルフィーを撮影した人は、ツイッター上でウッタル・プラデーシュ州首相と同州治安判事などをタグ付けし、ハッシュタグ「#selfiewithstraycow」を添えて通報するという仕組み。

この仕組みは、ノイダを拠点とする市民活動家のアミット・グプタ(Amit Gupta)氏が考案した。
「これまで当局に野良牛の保護を訴える陳情を送り続け、牛たちが危険な道路や市場などに出てこないように移動させたり、牛舎を設置したりといった取り組みが実施されてきたが、まだまだ全頭保護には不十分だ」グプタ氏は説明する。

「野良牛とセルフィー」の取り組みは、野良牛の保護のほか、牛たちが餌を求め、好んで集まる廃棄物置き場の整備状況も同時に特定できるメリットがあるとしている。

ノイダの保健衛生当局ではこの取り組みの導入後、3月5日から16日にかけて、合計611頭の野良牛の保護に成功したと発表している。

記事ではこのほか、保護された野良牛を集めた牛舎でも、栄養不足や整備不良などで死亡する牛が多発していることも併せて記述していて、心が痛む。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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