周囲への信頼をベースに目的を達成することを人生の序盤に経験した力強い男性

 

Posted on 12 Mar 2019 21:00 in トラベル・インド by Yoko Deshmukh

他人を信頼して目標を達成することは最大の力だ、ということを最近よく考えます。写真はカルヤーニー・ナガルとコーレーガーオン・パークを結ぶ橋です。



数日前の夕方、交差点で信号待ちをしていたら、金属製のランチボックスをぶら下げた帰宅途中と見られる男性が、停車中のバイカーたちに何事か話しかけていた。
おそらく、どこかの地点まで乗せて行って欲しいと言っているのだろう。

その光景をウーバーの車窓から眺めながら、男性は普段からこのような手段で移動しているのだろうか、簡単にお金をかけるよりも、多少の時間はかかるが人を信頼して行きたい場所まで連れて行ってもらうことは、雨季などなかなか大変なことも多いかもしれないが、乗せてくれるのは基本的に親切な人に違いないから、つかの間でも楽しい出会いもあるかもしれないな、などとぼんやり考えていた。

特に、やむを得ない事情があったにしても、男性がそのような移動手段を選んだ動機に思いを馳せていたところ、偶然にも以下の記事と出会った。
アーンドラ・プラデーシュ州の男性が、9カ月かけて11の州を無一文で旅した、という話題だ。

Can One Travel For Nine Months Without a Penny? This Andhra Pradesh Man Did Just That - News 18

その男性とは、アーンドラ・プラデーシュ州の24歳、ヴィマル・クマールさん。
工科大学を中退したおよそ3年前の2016年7月1日に無一文旅行へ出発、これまで南部インド6州とマハーラーシュトラ州、西ベンガル州、メガラヤ州、アッサム州、そしてナガランド州に至る11州を踏破した。

ヴィマルさんはトラックやバイク、車のヒッチハイク、そして列車やバスなどを利用して移動した。

この旅を始めた動機は特になく、「典型的な中間層出身で、どこへ行こうか特に決めず、着のみ着のままで家を出た。鉄道駅やキャンプ場などで寝泊まりし、なんとか食べ物にありつく日々が続いたが、何も持たない、見ず知らずの自分なのに親切にしてくださる、数多くの人々に出会った」と語る。
ヴィマルさんはこの経験を活かして、ミニバンに乗って世界旅行に出掛けたいと、バンガロールの街角でチャーイとバターミルク(ホエイ飲料)を売りつつ自らの旅行談を語る、「Buy a tea from a seasoned traveller」と名付けた資金調達を開始、目標金額の80万ルピーに対し、これまでに5万ルピーが集まっている。

ヴィマルさんの資金調達手段が、昨今みんなが飛び付くクラウドファンディングではなく、地に足をつけた労働というところにも好感が持てる。
しかしわたしは今すぐチャーイを飲みにバンガロールに行けそうもないので、できればクラウドファンディングもして欲しいな。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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