女性を巻き込む犯罪を絶対に許すな!プネー警察の本気
Posted on 13 Mar 2019 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
日本では依然として女性を軽んじるような信じられない判決がまかり通っていますが、インドは女性が安心して暮らせる国をか固く決意して目指して欲しいです。写真はまったく関係ないですがバンコクのカオサン通りです。
深夜の騒音苦情など、犯罪と判断していいのかどうか迷う迷惑行為はもちろん、特に女性が巻き込まれる事件は様々な複雑な事情が絡むことから、強姦など決して放置してはならない深刻なものも含めて通報まで至らないケースが多いことを問題視したプネー警察が、女性が気軽に通報できるようにインスタント・メッセージング・サービス、ワッツアップ(WhatsApp)グループを立ち上げた、活用が進んでいるという話題を、Pune Mirror電子版が伝えていた。
Women repose faith in cops via WhatsApp safety groups - Pune Mirror
国家犯罪記録局(National Crime Records Bureau)の2016年時点の統計によると、女性が巻き込まれる犯罪件数は前年比3~5%増、特に強姦事件は12~15%も増加という極めて憂慮すべき事態となっている。
インドは全体的に、地域によっては都市であっても夜間の一人での外出が推奨されないが、家庭内でも決して安心できる環境ではなく、配偶者や家族による暴力行為に悩む女性が増加している。
そうした女性たちが通報しやすいようにと、プネー西部ワカッド(Wakad)地区を管轄する警察職員らが専用ワッツアップ・グループ、名付けて「バディ・コップ(Buddy Cops)」を目的別に18件立ち上げている。
各グループでは主に注意喚起などの情報交換がなされているが、緊急時には通報もできるようになっている。
同警察署で数年前からワッツアップによる通報の監視と捜査を管理しているサティッシュ・マネ(Satish Mane)警部(Senior Inspector)はその動機について、次のように語っている。
「何か困っていることがあっても、警察署への出頭をためらう女性がほとんど。そのために犯罪行為が野放しになっているのは許しがたい。その状況を改善し、女性たちとのよりよい意思疎通を図りたい」
発案者となったのは、もともと深夜シフトに配属されるIT産業従事者が巻き込まれる性犯罪の増加を受け、同じ女性として対策に当たった警察職に就くラシミ・シュクラ(Rashmi Shukla)さん。
当初の計画では女性警察官をメンバーとするワッツアップ・グループの立ち上げを考えていたが、地域別に一般女性たちに参加してもらったほうが運用が効率的であるという最終判断に至った。
各グループには200~300人の女性が登録、2~3人の警察官がモデレーターとなって日々の情報交換を監視している。
また通報時には5~10分以内の現場直行を目指す。
全体で2,500人の女性たちが犯罪防止や対策のために協力している。
「バディ・コップ」は情報交換や通報のほか、いたずらや根拠のない噂話、加工した写真や動画などのフェイク情報を特定し、不用意に拡散されないように対策している。
「数日前にはDマート(安売りスーパー)に爆弾が仕掛けられているという噓の情報が知人から回覧されてきた。そこで直ちに『バディ・コップ』に照会したところ、警察官が『それはムンバイーで実施されたテロ対策訓練が誤って拡散している』とすぐに否定してくれた」ある主婦。
ある女性は、家族に日常的に暴力を振るわれていた友人を「バディ・コップ」のおかげで救い出すことができたと話している。
また警察側にとっても、ひったくりなどを含めた犯罪行為が発生現場から直ちに通報されれば、早期逮捕などの効率的な作戦展開に繫がりやすいため、まさに双方に恩恵がある。
自宅に閉じこもりがちな主婦や、自営業のわたしも含めて、子供などがいる場合を除き、意識して働きかけないと外の世界との繋がりは作りにくいものだ。
「バディ・コップ」はそうした女性たちにとっての救世主になっている。
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Yoko Deshmukh
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インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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