ムンバイー・ローカルが肝臓を輸送、文字通りムンバイー市民の生命線に

 

Posted on 21 Feb 2019 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

写真はムンバイー空港国内線脇にあるサハラ・スター・ホテル(Sahara Star Hotel)付近の、月曜朝の渋滞の様子です。



先日、タイのバンコク中心部でも特に交通渋滞の深刻なスクンビット通りで、救急車が立ち往生してにっちもさっちも動かなくなっている場面に遭遇した。
すぐ上の高架にはBTS(Bangkok Mass Transit System)スカイトレインが走っているので、シッダールタがポツリと、「各BTS駅に救急搬送人用のリフトを備えて輸送できるようにすればいいのに」と呟いた。

その呟きが偶然にも先週13日、我らのムンバイーで、まさかの現実となっていた。
もちろんシッダールタは、この事件を知らないで発言したのだった。

Liver Rushed For Transplant On Mumbai Suburban Train - NDTV

ムンバイー近郊ターネ(Thane)で脳死判定された男性の肝臓が、郊外列車ムンバイー・ローカルで最寄り駅からダーダル(Dadar)の市立病院に運ばれ、患者に移植された。

肝臓は8日に脳死宣告を受けたドナーのもので、摘出後アイスボックスに収納されて運ばれた。
ターネ駅とダーダル駅、距離にして31キロメートルを輸送するのにムンバイー・ローカルが手段として使われたのは、紛れもなくそれが交通渋滞に巻き込まれるリスクのない、最も速い手段だったからだ。

また、ダーダル駅到着後、移植手術が実施される病院までは、鉄道職員と交通警察官の連係プレーによりスムーズに運搬され、ドナーの肝臓は無事、必要とする患者に移植された。

これは、「ムンバイーの大動脈」とされるムンバイー・ローカルが臓器移植の成功を支えた、まさに「生命線(Lifeline)」として機能した最初の実例とされている。

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Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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