インド・プネ在住の英日・日英翻訳者、デシュムク陽子のブログ
Posted on 02 Feb 2019 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh
時代の流れはとても速く、どんどんと新しいアイデアが形になっていきます。同時にわたしたちの意識も切り替えなければ。
パンジャーブ州のサント・ロングワル工科大学(Sant Longowal Institute of Engineering & Technology)の研究グループが、蓮の茎から抽出されるデンプンとホエータンパク質凝縮物、オオバコの殻などを原料とした、完全に生分解性のある食品用フィルムを開発した。 「Down To Earth」他が伝えた。 Biodegradable film developed from whey, isabgol and lotus stem starch - DownToEarth デンプンは連続した固着物質となり得るため、低コストで再生可能性のある重要なポリマーとみなされてきた。 しかし、デンプンのみから製造されたフィルムは、機械的強度が低く、水蒸気含有量が高いため、実用が難しかった。 今回の研究では、実用に耐える生分解性フィルムを作るために、蓮の茎から採取できるデンプンにホエータンパク質とオオバコ殻(isabgol)を加えた。 蓮の茎には、デンプン成分が総生重量の10~20パーセント含まれている。 研究ではまず、デンプンに対して様々な化学的改良(この場合は酸化と架橋)を加え、その物理的性質、バリヤー性、機械的性質、および形態的性質を改善し得ることを実証した。 一方のホエータンパク質はチーズ製造段階で得られる副産物を用いた。 タンパク質とデンプンが反応するとポリマー相互作用を発生させ、連続したフィルムを形成する上で特性を改善することができる。 オオバコは、ゼラチン質または粘性の物質を含有、食品用フィルムの成分として使用されてきた。 「石油由来のプラスチックの使用を最小限に抑えるために、天然のポリマーを使用した生分解性の包装材料を開発する研究が増えている」研究者のひとり、チャランジット・リアル(Charanjit S Riar)氏。 生分解性フィルムは2段階で製造された。 まず、オオバコ殻を30分間水に漬け、次に沸騰水に投入して20分間加熱、冷却後にホエータンパク質と蓮の茎デンプン、およびグリセロールと混合した。 この混合物を90度に加熱した後、テフロン製の被覆型に注ぎ、型ごと加熱して生成したフィルムを剥がしたら、湿気に曝露しないよう特別な容器に保管した。 完成したフィルムは、これまでの非変性デンプンを用いて製造されたフィルムと比較して、より厚く、含水量と引張強度がより高く、溶解度はより低くなった。 実用化されると、食品用フィルムのほか、カプセル剤、プロバイオティックコーティング、薬物送達システム、および食品容器への用途が考えられる。 研究の全容は、学会誌「Journal of the Food and Agriculture」に掲載されている。 本日よく読まれている記事 1 ポルトガル鉄道のインターネット事前切符予約 26 Oct 2016 2 プラスチック禁止のマハーラーシュトラ州で、再生プラスチックを使った壮大な道路建設計画が始動 08 May 2018 3 ついにコワーキングスペースを探す旅へ、その前に 27 Jan 2019 4 3カ月ぶりにアノーキーを訪問、本日の「収穫」は 28 Jan 2019 5 日本人と顔立ちがよく似た「セブン・シスターズ」北東部の女性、人種差別に立ち上がる 18 Mar 2017
デンプン由来の食品用フィルム 持続可能性 サント・ロングワル工科大学 Sant Longowal Institute of Engineering & Technology Journal of the Food and Agriculture
Yoko Deshmukh (日本語 | English) インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。 ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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