下痢による乳児死亡率を下げるか、手洗いの習慣化

 

Posted on 12 Jan 2019 21:00 in 海外のインド人 by Yoko Deshmukh

てっきり、すでにインドで普及・流通しているのかと思っていました。※写真はバンコクのチャトチャック市場で売られている花の形の石鹸。



米国の国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information:NCBI)が発表したデータによると、インドにおける乳児死亡率は過去10年間で60%引き下げられたが、下痢性疾患による死亡率は依然として高い水準となっている。

Diarrheal diseases among children in India: Current scenario and future perspectives

実際、同データによれば下痢は現在も小児の死因3位に入り、5歳未満の子供の年間死亡者数およそ13パーセントを占める脅威となっている。
主な原因としては、母親が知識不足から、石鹼による手洗いを十分に行わないまま子供に食事を与えていることから、病原菌が体内に侵入しやすくなってしまっていることなどが考えられる。

この衝撃的な現実を打開し、下痢に起因する乳児死亡率を引き下げようと、工業デザイナーのアマナット・アナンド(Amanat Anand)さんとシューバーム・イッサル(Shubham Issar)さんが立ち上がり、製作したのが、カラフルで可愛らしく、子供たちが思わず使いたくなるような、クレヨン型のポータブルソープ、その名も「ソーペン(SoaPen)」だ。
「The Better India」が伝えた。

A Simple Invention By These Women Can Help India Beat Diarrhoea (While Having Fun!)

2人は2015年、米国のパーソンズ美術大学(Parsons School of Design)の学部生だった時に意気投合、開発したソーペンをユニセフが募集した「ウェアラブル・フォー・グッド(Wearables for Good)」コンテストに応募、その優れたコンセプトが見事フォーブス誌の「30 Under 30(注目の30歳未満)」に選ばれた。

ソーペンは低刺激性で、硫酸塩やフタル酸塩、パラベン、EDTA(エチレンジアミン4酢酸)を含まないため、子供でも安全に利用できる。
手を洗う時にはクレヨンで掌に絵を描くように引き、温水をかけて泡立て、すすぐだけだ。

現在は資金集めや実験を目的に米国内のみで販売している。
手洗いを習慣付けるだけで、下痢による悲しい乳児の死亡率が下がるのであれば、1日も早くインドで実用化してもらいたい。

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※※ゆる~い告知※※
1月13日(日)夕、東京で、インドに造詣が深い方々や、インドに興味のある方々と、インド料理店で夕食をともにできたらなと思っています。お時間がある方はぜひ遊びにいらっしゃいませんか。

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Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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