大手企業各社、トランスジェンダーの雇用促進に工夫

 

Posted on 15 Jan 2020 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh

インドがいつだって、勇気を持って一歩踏み出した人に寛容な社会であって欲しいです。



インドでは、KPMG、インフォシス(Infosys)、アクセンチュア(Accenture)、ネスタウェイ(Nestaway)、ソデクソ(Sodexo)などの大企業が率先して、ジェンダーを問わぬ雇用に乗り出している。
「Economic Times」電子版が伝えた。

India Inc opens doors to transgender employees

特に、いわゆる「マイノリティー」であるトランスジェンダーたちにとって、限られた教育機会と根強い差別が、住宅の賃貸や取得にも支障をきたし、また社会的に疎外されるという状況を生み出しており、多くの課題に直面する事態となっている。

しかし冒頭の大企業各社の取り組みにより、トランスジェンダーたちは徐々に雇用市場に席を見い出しつつある。

また大企業以外にも、才能のあるトランスジェンダーを企業に斡旋する事業を展開する「PeriFerry」といった新興企業も、この流れを後押ししている。
元ゴールドマンサックスのアナリストで、同社の最高執行責任者(COO)ニシャント・アガルワル(Nishant Agarwal)氏によると、インドにおけるトランスジェンダー人口は推定1,000万人とされているが、うち正当な賃金が得られる雇用を獲得しているのは5%ほどに過ぎないという。
同社は2017年5月の創業以来、125名の就職を成就させてきた。

「トランスジェンダー人権保護法(Transgender Persons (Protection of Rights Act) 2019)」では、トランスジェンダーの人権を保護し、その侵害を禁じている。

これまで社会的な弱者としての地位を強いられてきたトランスジェンダーたちにとって、ソフトスキルを含む職業能力開発が大きな課題になる。

このため、アクセンチュアでは6カ月間のインターンシップ制度を設け、才能のあるトランスジェンダーの入社志望者に職業体験を通じた学びの機会を提供したり、KPMGでも特別な研修制度を用意したり、ソデクソでは既存社員に対する教育や研修を実施したりと、各社ともになるべく早い段階で社会との結び付きを作れるような対策を講じている。

本日最も読まれている記事
購入後半年で故障したフォッシルのスマートウォッチを巡る、意外な顛末 16 Sep 2019
ポルトガル鉄道のインターネット事前切符予約 26 Oct 2016
マカール・サンクランティ 15 Jan 2016

2020年の「初出勤」は、期待を大きく超える素敵な1日に 10 Jan 2020
インド人の平均寿命と、女性の伸び率鈍化 01 Oct 2019

 





    



About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



Share it with


User Comments