マカール・サンクランティ

 

Posted on 15 Jan 2016 21:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh

短い冬が終わり、春の訪れを祝うサンクランティ。今年は本日、1月15日でした。



तिळगुळ घ्या गोड गोड बोला! (Tilgul ghya, god god bola!:マラーティー語)

「甘いティルグル(ゴマと糖蜜を固めたお菓子)を食べて、この一年、お互いを褒めあう甘い話だけをして過ごしましょう(喧嘩をせずに、仲良くしていましょう)。」と言いながら、各家庭でこしらえたティルグルを交換し合う日。

このティルグル、材料に使うगुळ(Gul、ヒンディー語でगुड़ [Gud]、英語でJaggery [ジャグリー] とも呼ばれる)をキャラメルのように固め、ほろ苦いゴマをふんだんにあしらった、おいしいお菓子である。
家庭によって、日本のコンペイトウのようなサイズや形のものや、トフィー状に四角く固めたものまで、さまざまだ。
お菓子屋さんでも売っているので、わたしのようなずぼらは、買ってきて配ることも多い。

今朝、コレガオン・パークのスタバに行くと、注文時にレジの女性たちから代わりばんこに「ティルグル」のお見舞いをいただいた。
(いつものことながら)いただくばかりで、こちらの用意がなかったため、レジ横のスタバ印アーモンド・チョコでも買って配ろうかと思ったら、「いいのいいの」と押しとどめられた。

中に昨年11月に結婚したばかりの店員さんがいたので、「やはり今晩は新調した黒いサリーを着るのかな?」と聞いたら、にっこりとうなずき、「たまには、あんたも着なさいよ。安いサリー屋教えてあげるから、サリー買ってきて、今晩着なさい」と無茶なことを言う。
この日は新婚の花嫁でなくても、黒い服に身を包む女性を多く見かける。
朝晩が冷え込む冬季に、太陽の熱を吸収する黒い着衣によって、大切な身体を暖めること、転じて無病息災を祈る意味合いがあるようだ

マカール・サンクランティは、通常は太陰暦に基づくヒンドゥー教の年中行事の中では例外的に、太陽暦に則るため、毎年1月14日に祝われる。
今年はうるう年のため、1日ずれて1月15日になったようだ。
ムンバイなどでは盛大な凧揚げをして楽しみ、タミル・ナードゥ州では「ポンガル(Pongal)」と呼ばれる収穫祭として、かなり大規模なお祭りが繰り広げられる。

インドはこの日を境に、気温がだんだん上がっていくとされている。
午後、自宅まで30分ほどの道のりを歩いて帰宅したら、帽子を脱いだ額から、汗が滝のように流れてきた。
わたしにとっての冬は、1月5日に福岡を出発した瞬間に終わっちゃってるんだけど。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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