*Jacaranda in full bloom, in Bengaluru in January 2016.
午前7時半、ホテルのおいしい朝食をしっかり堪能してから、ベンガルールを出発して陸路、NH(National Highway)4号線、「プネ・バンガロール・ハイウェイ(Pune-Bangalore Highway)」経由でプネに向かう、1000キロあまりの旅に出発した。
ベンガルールを訪れた時の定宿にしているのは、「Adarshi Hamilton」。
ここは、「アゴダ(Agoda)」などのホテル予約サイトからだと2名1室で1泊70〜80ドルほどと比較的リーズナブルながら、とても清潔で、客室は言うに及ばず、施設の隅々まで清掃が行き届き、ハウスキーピングさんをはじめとして、スタッフも全員、気持ちが良い方々ばかり。
何よりレストランのメニューが豊富かつおいしいのが特徴だ。
今回は、シンガポール帰りにシッダールタさんがマイソールで2泊3日の経営者研修を受けていたため、わたしはこちらのホテルをほとんど一歩も出ず、心置きなく自分の仕事に没頭していた。
1月中旬のベンガルールの朝は、空気がひんやりとしていて、心なしか空の青さが濃い。
それもそのはず、ベンガルールの標高は900メートルを超え、プネよりも300メートルほど空に近いのだ。
バイクにまたがる人々は、しっかりセーター類を着込み、ウールの帽子を耳までかぶって防寒対策している。
朝の気温は、おそらく15度前後だろう。
交通渋滞した市内からハイウェイに出るまでには、「Google Map」のナビにお世話になり、右折を指示された場所に右折禁止標識が出ているなど、若干は手こずったものの、比較的スムーズだった。
さて、ハイウェイに出てみると、道路の状態が非常に良い。
それは路面のみならず、左右に動物や人の侵入を防ぐフェンスやブロックが延々と巡らされている点からも見て取れる。
こうしたフェンスやブロックは、ベンガルールをかなり離れた、カルナータカ州のはずれに至っても確認できた。
年に少なくとも1度は、マハーラーシュトラ州東端近くにあるアコラ(Akola)という町に車で向かう機会があるが、ハイウェイとは名ばかりの、でこぼこで穴だらけの田舎道を延々と12時間疾走している身からすると、「州が違うとこんなにもメンテナンスが違うの?」と軽いショックだった。
田園風景も、マハーラーシュトラ州ではあまり見られない、ココナッツ栽培用と見られるヤシの林があちらこちらに点在しており目に新しく、青空を背景に、うっそうと茂るヤシの葉の緑が美しい。
そしてドライバーのプラビンさんは、本領発揮の爆走だ。
おかげで道中の大部分を居眠りして過ごしたわたしにとって、14時間の旅はあっという間で、ハイウェイが夜の闇に包まれてしまってからは写真もままならず、書くべき材料が他にあまりないことを白状したい。
プネにはきっかり、午後9時半に到着した。
ただ途中、何度かトイレ休憩に立ち寄ってもらった。
恐る恐る個室のドアを開けた女性用トイレはいずれも、マハーラーシュトラ州の田舎で見られるような、それこそ絶句ものの不潔感や便器の破損などに遭遇することなく、きれいに清掃・整備されていたのも印象的だった。
またカルナータカ州内のルートは、ハイウェイにしては交通量が極端に少なく、夜になってマハーラーシュトラ州に入り、コーラプール(Kholapur)を過ぎたあたりで、交通量がまさに「激増」した。
交通量が少ないことも、道路の状態を大きく左右するだろう。
難点を1つ挙げるとすると、ハイウェイ名物のダバ(Dhaba)が、カルナータカ州内にはあまり多くなかったことも事実だ。
これはマハーラーシュトラ州のハイウェイにも言えることだが、日本みたいにサービスエリアや道の駅をふんだんに点在させ、ドライバーが軽く一息入れられ、かつ地方の趣向を凝らした場所をもっと増やせばいいのに。
そうすれば、農村部の雇用はもちろん、名もなき地方でも地元の特産品を開発しようという意欲と収入の増加にも繋がるし、そうした名物を求めて、もっと多くの人が、陸路でムンバイ・プネからベンガルールに行ってみようと思うようになるんじゃないかな。
わたしもいつか自分ののんびり運転で、インドを車で一周する旅をしてみたいな。
バンガロールの「家」、お気に入りのAdarshi Hamilton
朝の渋滞ど真ん中。
ベンガルールは「グリーン・シティ」とも呼ばれている。
朝のお寺。
空が青い。
バンガロール競馬場(Bangalore Turf Club)前。
「Made in India」、Mahindraの国産電気自動車(黄色)を発見。
普通に交通の流れに乗っていた。
マハーラーシュトラ州では、
電気自動車には購入にも燃料費にも一切の税金が免除されている。
ベンガルールにはメトロも走っている。
ヤシュワントプル駅。
駅の佇まいは、やはりデリー・メトロに似てるかな。
おっ、メトロだ。
けっこう郊外まで走っているんだな。
ハイウェイに入った。おじさん、気をつけて。
ランチに立ち寄ったダバ。なかなか見つからず、2時半ぐらいになっていた。
ランチのエッグマサラ(Egg Masala)と
アルージーラ(Aloo Jeera、じゃがいもとクミンシードの炒め物)、熱々のローティー。
ダバで食べると何でもおいしく感じるのはなぜだろう。
夕方のお茶に立ち寄ったところ。
マハーラーシュトラ州ちょっと手前のベルガウム近くまで来た。
道路は相変わらず、とてもきれい。
でもこのあたりから、クルクルしたカンナダ語の文字ではなく、
マラーティー語表記のナンバープレートを見かけることが増えてくる。
茶店より。かわいくて人懐こい子犬2頭と遭遇。
ハンドルをお任せしたプラビンさん。
14時間おつかれさまでした!
プラビンさんが食べているのはメドゥワダ・サンバル(Medu Wada Sambar)。
豆の粉を練って揚げたものをサンバルという酸味のあるスープに浸して食べる、
南インドの定番朝食メニュー。