知られざる魅惑のボーパール料理への誘い

 

Posted on 04 Aug 2019 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

鶏肉とゆで卵を使うリッチな煮込み料理、レザラはいますぐ食べてみたいです。Rezala photo from Hindustan Times article.



料理研究家のヴィール・サングヴィ(Vir Sanghvi)が専門家としての独自の視点から、あまり注目を浴びることはないが、ムガール帝国を発祥とするナワビ(Nawabi)料理を発祥とする、素朴で隠れた絶品が多いというマッディヤ・プラデーシュ州ボーパール(Bhopal)の料理の特徴やストリートフードを紹介していて興味深い。

Rude food by Vir Sanghvi: A food journey in Bhopal

一般化するのは躊躇われるがと前置きした上で、北インド料理の代表格とされるラクナウィ(Lucknowi)と比較すると、店から店で味わいやこだわりが異なり、これといった定義が難しい荒削りの田舎料理のようだ。

ボーパールで代表的な料理とされているのは、ムガール帝国の流れをくみ、ベンガル料理のスタンダードメニューでもあるレザラ(Rezala)という白っぽいグレイビーの煮込み肉料理だ。
わたしはこの記事を目にするまで、レザラのことを知らなかった。
ベンガル料理と異なり、ボーパールでは採れたてのコリアンダー(コティミール、ダニア)の葉をたくさん使うところが、北インド料理の中では珍しいという。
以下にボーパールのレザラのレシピがあった。
こちらはチキンだけでなくゆで卵も入る、プロテイン満点の一皿だ。

Bhopali Rezala - Hindavi, The Kitchens of Indian History

また、サモサにはジャガイモ(Aloo)ではなく未熟バナナを使うというところも面白い。
ヴィール・サングヴィ氏によれば、これはボーパールの人口の多数を占めるジャイナ教徒たちが考えたものだろうという。
アヒンサー(不殺生)の戒律に従う敬虔なジャイナ教徒は、肉や魚はもちろん、土の中で育つ作物を口にしてはならないためである。
「ピリッと豊かな味わいで、にわかに未熟バナナを使っているとは信じがたい(so masaledar and tangy that you never imagined that any bananas were involved in its making)」とのことで、食べてみたい。

この他、仕上げに網焼きする温かいお菓子、シャーヒー・トゥクダ(Shahi Tukra)など、ボーパールに赴かないと絶対に食べられないような料理の数々を紹介している。
未知で魅惑の食との出会いを求めて訪れてみたい町だ。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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