酷暑期到来、過酷な環境下で働く人たちに「命の水」を配って歩くハイダラーバードのリクシャーワーラー

 

Posted on 06 Apr 2019 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

ごめんなさい、わたしにとって「Thirst Quench」はこちら。友人が連れて行ってくれたプネーはカルヤーニー・ナガルにあるナイスなパブ、「TOIT」では、各種クラフトビールを有料で試飲できます。



昨年、若くして急逝した義理家族の、一周忌の儀式に参列するために、酷暑期にプネーと比較にならない苛烈な暑さが有名な、マハーラーシュトラ州アコラ(Akola)を訪れている。



 

正午現在の気温は39℃となっているが、体感温度は45℃くらいか。
こまめに水分を補給しないと、すぐにガンガンと頭痛がしてくる危険領域だ。

非常に乾燥しており、義理実家の天井ファン(パンカー)がかき混ぜる空気はまるでドライヤーの風のよう。
それにしても、この暑さでも頑なに冷房を設置すらしないのは、「冷房は効かない」という思い込みがあるからのようだ。
事実、この時期になると活躍するのは、こちらの人が「クーラー(Cooler)」と呼ぶ、水冷式の送風機。
極度に乾燥した空気に水を噴霧するだけで、その気化熱で空気が意外と冷えるからだ。
ただし、電化製品などが湿気でダメになるんじゃないのかな、という懸念はある(クーラーすら稼働させていない今は、この記事を作成しているこのノートPCが熱暴走しないかという危機感もある)。

こう暑いと、屋外に一歩足を踏み出すだけでも自殺行為と言えるが、それでも屋外での仕事がやむを得ない人たちがいる。
夏の暑さがアコラと同じくらい過酷で、かつそこに湿度も加わるハイダラーバードでは、オートリクシャー運転手が、渇きに苦しむ人たちに1杯の「命の水」を配って回っているという。
「The Better India」が伝えていた。

Summer Saviour: Hyderabad Auto Driver Quenches Thirst of Cops, Bystanders for Free!

ハイダラーバードでオートリクシャーを運行するシェイク・サリーム(Shaik Saleem)さんは、毎年酷暑期になると冷たい浄水を容量20リットルの保冷タンク2~3本に入れておき、必要としている人々に無料で飲ませている。

「これほど暑い地方では、とにかくたくさんの水を飲む必要がある。しかし、素焼きの水壺などの無料で設置してある給水ステーションの水は、直射日光が当たったりして中の水が非常に熱くなっていることもしばしば。そんな水を飲む気はしないだろう」2年前から無料で水を振る舞うようになった動機をこのように語る。

シェイクさんは特に、日雇い労働に従事する人や、交差点に立つ警察官など、過酷な環境で働く人々のもとへ、冷たい水を届けている。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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