テコンドーで人生を変えたムンバイーの男性、スラム街の子供たちに恩返し

 

Posted on 07 Apr 2019 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

写真は数年前、真冬のソウルの路上で鑑賞したテコンドーのパフォーマンスです。男性も女性もすごくかっこよかったです。これは魅せられるでしょう。



人生、いつどこで何をきっかけに変化するか分からない。
その兆しをしっかりととらえて、どんな時でも恐れず進めるようでありたい。

韓国発の格闘技、テコンドーを極めた男性が、ムンバイーの出身地に帰って子供たちを集めて教えている。

Mumbaiwale: The taekwondo champ who returns to his slum to give kids a helping hand

この男性、32歳のジャイディープ・カダム(Jaydeep Kadam)さんは、ムンバイー東部チェンブール(Chembur)のスラム街出身で、子供のころから厳しい生活状況を強いられてきた。



 

しかし幸運なことに、通っていた学校の先生にその高い運動能力を見い出されたことをきっかけに、テコンドーと出会うことになった。
しかもその先生、ロビン・メネゼス(Robin Menezes)さんが送り迎えをしてくれたおかげで、トレーニングや大会に出場でき、県から州、そして全国レベルの強者に成長していく。

「学業成績はよくなかったが、スポーツ枠で有名大学に進学できたことで、『スポーツは多くの子供たちの門戸を開き得る』ということに気づくことができた」と述懐する。

大学で体育学士を修了後、自らのキャリアを考えた時、生まれ育ったスラム街に戻って子供たちにテコンドーを教えることが人生の使命であると考えるようになった。

当初は道着も道具もなく、前腕にチャッパル(薄いサンダル)を取り付けてキック用パッドとした。

現在80人の子供たちを特訓するジャイディープさんは、「スラムの子供たちは、学業に対しては『どうせがんばってもまともな仕事に就けるとは思えない』という諦めが強いが、テコンドーなら誰もが挑戦でき、自らの人生を切り開くことができると可能性を感じられる」と話す。

カダムさんはスラム街にインフラを築いたり、器具を購入したり、大会に出場したり、選手の栄養摂取や旅費・交通費を賄うためのクラウドファンディングを随時、実施している。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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