プネー近郊に大規模な電解層製造工場を建設か

 

Posted on 17 Jan 2022 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh

インドにいるだけでいろんな可能性を目撃できるのだな。ちなみに創業者も若くてイケメンな感じです。



プネーに本社を置くH2e Power Systems Pvtは、固体酸化物電解槽(solid oxide electrolyzers)を製造している世界で数少ないメーカーである。
そのH2e Powerが今後、マハーラーシュトラ州に1ギガワットの生産能力のある電解槽製造工場を設立し、2023年までに固体酸化物電解槽の製造を開始する予定であることを、「Business Line」が同社創業者であり社長兼CEOであるシッダールタ・マユール(Siddharth Mayur)氏の発表として報じていた。

Pune-based H2e Power to set up 1GW electrolyser plant 

同社はオックスフォード=アストラゼネカ製をはじめとするワクチン製造大手で、同じくプネーに本社を置くSerum Institute of Indiaの創業一家であるプーナワラ(Poonawalla)家が財政的に支援している。
工場設立費用として4,000万ドルを投資する予定で、プネーまたはマハーラーシュトラ州沿岸部の港湾近くに設立し、莫大な輸出機会に応えたいとしている。

このため同社は、ほぼ4年前からベンダー開拓を行っている。
というのも、水を水素と酸素に分解する電解槽の製造には、「スタック」(電極と膜を含むシステムの中核)、「プラントのバランス」(ブロワーやポンプなどの周辺部品)、およびパワーエレクトロニクスをはじめ、およそ370個にのぼる部品が必要となるためだ。
マユール氏は、これら部品のすべては、新しく設立される工場から半径200キロ以内で製造される見込みとしている。

H2e Powerは、燃料電池を製造するために10年前に設立され、ドイツのフラウンホーファー研究所(Fraunhofer Institute)と共同で独自の技術を開発してきた。
現在までに同社は、主要な特許をすべて取得している。

今回建設予定の工場に先がけ、同社はドイツとスイスに製造施設をすでに所有、2020年にはスイスの燃料電池会社Hexis AGを買収している。
マユール氏によると、これらの工場からは米国と韓国向けの製品を輸出しているという。

H2e Powerのほか、固体酸化物電解槽を製造している企業は、日本の京セラのほか、ドイツのSunfire、インド人が設立したBloom EnergyとOxEon(いずれも米国に本社)、エストニアのElcogenのみだ。

「固体酸化物電解セル」(Solid oxide electrolysis cells、SOEC)は、現在市場に出回っている3つの電解槽技術の1つだ。
他の2つは、古くからある「アルカリ技術」と「プロトン交換膜」またはPEM技術であり、3つはいずれも燃料電池の逆だ。
燃料電池では、水素を注入して電気を取得するが、電解槽では、電気を流して水素を取得する。
うち SOECセルは通常、イオンが通過する媒体である固体電解質を備えており、摂氏600度から1,000度という高温で動作する。
SOEC電解槽は、他2つの技術が1キログラムの水素を生成するために消費する電力55~60 kWhrと比較して、37 kWhrしか消費しない点が最大の特徴となっている。

なお現在は4番目の技術として陰イオン交換膜(Anion Exchange Membrane、AEM)が登場している。
マユール氏によるとH2e PowerはすでにAEM技術を採用しており、顧客にパイプで送られる石油由来の天然ガスと混合して水素を生成するための実証プラントを、Oil India Ltdに設置、1ギガワットのSOEC電解槽プラントとは別に、AEMベースの電解槽を製造するための容量200メガワットの工場も設立する計画があるとしている。

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なお、現状に何ら役立つ情報をご提供できていない「ASKSiddhi(アスクスィッディ)」なので、せめて「在ムンバイ日本国総領事館」より日々発信されている州内の状況や州政府による措置に関する最新情報を、今後はこちらにも転載させていただきたい。

=== 以下、同掲題メールの転載 ===
※1月9日付けのメール、件名「新型コロナウィルスに関する注意喚起(マハーラーシュトラ州における活動制限措置)」


<ポイント>
●マハーラーシュトラ州政府は、2022年1月10日0時から施行される、夜間の外出禁止措置を含む新しいガイドラインを発表しました。
●午後11時から午前5時までは原則として外出禁止となります。また、午前5時から午後11時までの5人以上のグループでの移動も禁止となります。
●各種の集会参加人数や、ショッピングモール等へのアクセスも制限が課されます。

1.マハーラーシュトラ州政府は、夜間の外出禁止措置を含む新しいガイドラインを発表しました。この措置は2022年1月10日0時から新たなガイドラインが出るまでの間、有効となります。

2.午後11時から午前5時までは、必要不可欠である理由が認められる場合を除き外出禁止となります。
また、午前5時から午後11時までの5人以上のグループでの移動も禁止となります。

3.ショッピングモールや大型マーケット、レストランへの入場・入店は収容規模の50%以下に制限され、ワクチン接種を終えた者のみがアクセス可能となります。 午後10時から午前8時までは営業できません。
フードデリバリーは終日許可されます。

4.結婚式等の各種集会の参加人数は最大50人、葬儀への参加は最大20人、等とされています。
プール、ジム、スパ、公園、動物園、美術館等は引き続き閉鎖とされ、学校は原則として2022年2月15日まで閉鎖措置が維持されます。

5.国際線で到着した場合の検疫措置は、インド政府の通達が適用されます。(1月7日発信の在ムンバイ日本国総領事館領事メール等ご参照)

6.空路、鉄道、自動車等により国内の他地域から入境する場合、2回のワクチン接種を終えていること、または到着72時間前以内のRT-PCR検査で陰性であることが求められます。

7.公共交通機関は、完全にワクチン接種を終えた者のみが利用可能です。

詳細は、次のリンクをご参照ください。
 https://twitter.com/cmomaharashtra/status/1479831153112588289?s=21
=== 転載終わり ==


本日の練習






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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