インドのソーシャルコマース市場は女性事業者が支配的
Posted on 10 Mar 2020 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh
写真はソーシャルだけどコマースは現地購入のみ、チェンナイにある魅力的なブラウスショップ、「Studio Bhang」のページです。
この記事で「Social Commerce(ソーシャルコマース)」という言葉を初めて知ったが、実はわたしがインドのオンラインショッピングで購入している服のほとんどはソーシャルコマース経由と呼べることも分かり、ゆえに「女性事業者が支配的」というのも納得できる。
Women sellers dominate social commerce in India
小規模事業者向けの物流テクノロジーを提供する「Shiprocket」によれば、インドでは特に、ショッピングモールなどがまだほとんど普及していない地方都市や町村に住む消費者にとっては、チャットやビデオ通話などを活用した対話型のショッピング体験や、地方言語インターフェイスなど、独自のメリットが受け入れられているようだ。
売り手である小規模事業者も参入しやすい。
同社が1,900件のオンライン事業者を対象に実施した調査によると、女性が経営するショップの68%は地方都市を拠点とし、かつ平均より2割ほど受注額が高いことも分かっている。
代表的なソーシャルメディアやソーシャルコマースプラットフォームとしてはFacebook、Instagramのほか、Shopify、Meesho、WMall、Bulbul、Mall91、そして地方言語に対応したプラットフォームも普及している。
同社はまた、ソーシャルコマースでもファッションやコスメ、家庭用品の取り引きが大部分を占めているが、平均購入額は1,000ルピー未満にとどまっているとしている。
インドには5億人のインターネットユーザーがいるとされるが、消費者の嗜好や行動は言語やコミュニティー、所得により大きく異なり、一概に定義できないところが大きな課題でもあり、また機会でもある。
購入するまでは慎重だが、一度満足するとその体験をもとに次回も買い物する、こうした女性の心理をよく分かっているのは、やはり女性ということで、ソーシャルコマースがインドの女性たちに大きな革命を起こしつつあるのかもしれない。
わたしも過去1年間で、インスタグラムの投稿がきっかけで買い物をした経験がインドだけで2~3回ある。
日本では利用したことがないので何とも言えないが、インドの事業者は魅せ方、売り方がうまいのかな、と、つい財布のヒモを緩めてしまう言い訳にしている。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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