稲の刈り株をバイオコール化するプロジェクトでスウェーデンと協力

 

Posted on 07 Dec 2019 21:00 in インドの政治 by Yoko Deshmukh

写真は、雪の札幌です。



インドとスウェーデンは2日、パンジャーブ州モハリ(Mohali)で予定されている、稲の刈り株を環境に配慮した石炭に変えるパイロットプロジェクトの立ち上げを発表した。

INDIA, SWEDEN POLLUTION, SUSTAINABLE ENERGY AND ARTIFICIAL INTELLIGENCE BILATERAL PROJECTS

この発表は、スウェーデンを訪問していたナレンドラ・モーディー(Narendra Modi)首相と、King Carl XVI Gustafとの間で交わされた、テクノロジーセクターにおける高官レベルでの二カ国間政策発動の一環としてのもの。

今回の対話は、スウェーデンとインド、両国の政府高官、有力実業家、著名学者とが一堂に会して実現したもの。
「農業廃棄物からエネルギー効率の高いバイオコール(バイオ石炭)へ(Agri-Waste to High Energy Biocoal)」と題されたパイロットプロジェクトは、「科学、技術、イノベーションに関する諮問会議(PM-STIAC)首相直轄の廃棄物資本化プロジェクト(Advisory Council on Science, Technology, and Innovation (PM-STIAC) Waste to Capital Project of the Prime Minister)」下で立ち上げられた。

声明によるとパイロットプロジェクトでは、農作物の焼却を削減し空気質の改善、クリーンなエネルギー源としてのバイオコールの利用による排気の削減、バイオコール生産による新たな農業廃棄物市場を創出することにより、農業従事者の生計維持機会の醸成、農作物焼却を回避することによる土壌品質の向上、などの成果を期待している。

また、プロジェクトには「スウェーデン研究評議会(Swedish Research Council)」が2年間で1,400万クローナの投資を予定しているほか、科学技術庁(Science and Technology Department)も同等の資金投入を検討している。

また、今回の訪問によって、インド側科学技術庁(Science & Technology Department)とスウェーデン側エネルギー機関(Energy Agency)との共同による「インド・スウェーデン強調産業研究開発プログラム(Indian-Swedish Collaborative Industrial Research & Development Program)」の設立も発表した。
この産業主導による要求に応え、スウェーデンのエネルギー機関が2,500万クローナを投じ、スウェーデン王立工科大学(KTH Royal Institute of Technology)とインド工科大学マドラス校(IIT Madras)との間での新しい「イノベーションおよび企業家精神の共同センターオブエクセレンス(Joint Center of Excellence in Innovation and Entrepreneurship)」をチェンナイに設立した。
この共同センターでは今後4年間をかけて、2カ国か国境を越えて製品開発に協力して取り組んでいく。

またインドの地球科学省(Earth Sciences Ministry)とスウェーデンの教育および研究賞(Education and Research Ministry)は、極科学分野での協力関係を深める覚書を調印した。

2015年にプラナーブ・ムケルジー(Pranab Mukherjee)前大統領がスウェーデンを訪れてから、今回が2カ国間で開催された高官レベルの協議としては4回目となる。

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Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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