酷暑期到来、ささやかな共存共生への配慮のすすめ

 

Posted on 01 May 2019 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

こんな小さなことですが、高速で流れる日常に追われるわたしたちは、そんなことすら思いつかなかったりします。アパート暮らしでも水を入れた容器を窓辺に出しておこう。「#福岡サリーおしゃれ会」も引き続きよろしくお願いいたします。



第1回「福岡サリーおしゃれ会」はいよいよ今月、12日(日)に開催が迫ってきた。

日時:2019年5月12日(日)午後12:30~
場所:インディアン・スパイス・ファクトリー
参加人数:先着順14名
料金:ベンガル料理おまかせコース税込み2,000円前後


「福岡サリーおしゃれ会」Facebook公開招待ページ

Facebookアカウントをお持ちでない方は「こくちーず」の招待ページから

初回であることと、福岡随一の誉れ高い「インディアン・スパイス・ファクトリー」の美味なベンガル料理を囲むことから、サリーを着たい人もそうでない人も、持っている人も持っていない人も、興味がある人もない人も、誰でも楽しく集い、サリーやインドの衣服、そのBeyondについて、あれこれ楽しく話してインド・パワーをチャージする日にできたらと思っている。
ぜひ気軽に足を運んでくださったら、とてもうれしく思うし、大歓迎である。

さて、プネーとワッツアップ(WhatsApp)でビデオ会話してみると、気温はわたしが出発してからも引き続き、かなり上昇しており、今年は特に暑いようだ。
それでも早朝6時半の気温は23℃ぐらいなので、朝晩は辛うじて過ごしやすいのが、プネーの特徴だ。

デリーでも本格的な酷暑期を迎えるにあたり、自然と動物の保護・保全を働きかける団体「New Delhi Nature Society」が、家の周囲に動物たちのための水場を置くよう推奨しており、とても良いアイデアだと思った。

Keep water outside your home for animals. By NDNS Team

プネーも猛暑だが、先月はじめに、非常に過酷な夏を迎えるマハーラーシュトラ州東部、インド亜大陸のほぼヘソ付近の町を訪れた時のこと。
水をいくら飲んでも渇きが癒されない、尋常でない苦しみを味わい、インド家族を含めて、そこに暮らす人々や動物たちの健康リスクを考え続けている。

想像を絶する、言葉で表現できない過酷な暑さ:マハーラーシュトラ州アコラ

この団体によれば、かつてインドでは、どの家も敷地の一角に常に新鮮な水や食べ物を置いておく場所があり、通りかかった牛、犬、猫、猿、鳥などの動物たち、時には人も、その恵みを享受し、共存してきた。
しかし都市化が進み、人々が自然から切り離された生活を送るようになると、他者を思いやる、このようなささやかな配慮の慣習は、いつしか忘れ去られた。

夏が到来し、気温が急上昇しているインドの都市の一部は、地球上で最も暑い場所になるともされている。
その壮絶な環境を生き抜く生き物たちは、常に水分を求めているのに、人間の活動の結果として水場はどんどん奪われ、多くの種が水不足による絶滅の危機に瀕していると言う。
ただ水を求め、癒されない渇きで死んでいく苦しみは、誰もが我がこととして感じなければならないだろう。

実際、インド憲法では、「森林、湖、川、野生生物などの自然環境を保護し、改善し、そして生き物に配慮すること」は、国民全員の基本的な義務と定めている。
人以外の生き物の生存を確実に尊重することによってのみ、食物連鎖を維持でき、生態系のバランスを保ち、よって人は生存できる。
他者を思いやることは、自分を思いやることでもあるのだ。

大げさなことではなく、水と食べ物を門戸に置いておくという「配慮」は、誰にでも簡単にできることではないか。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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