ベンガルールで、廃棄プラスチックから作ったリサイクル性の高い道路用タイルを活用

 

Posted on 12 Dec 2018 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh

一度、こうした分野に日系企業がどのぐらい参入しているのか、体系的にまとめてみなければ。※写真はまったく関係ないのですが、プネーのわが家近所の路上で営業する、おいしいと評判の串焼き肉屋です。



カルナータカ州の州都で、インドのITキャピタルとしても知られるベンガルールでは、毎日4,000トンもの廃棄物が発生しているという。
うち20%を占めるのは、世界中でリサイクルが急務とされているプラスチック廃棄物だ。
その本格的な再利用に、ベンガルール自治体「Bruhat Bengaluru Mahanagara Palike(BBMP)」が取り組んでいるという話題を、「The Hindu」が伝えていた。

Discarded plastic finds use as colourful tiles - The Hindu

同州政府は2016年に、キャリーバッグや看板、プレートなどの使い捨てプラスチックの製造、保管、流通を全面的に禁止する命令を出しており、以来レストランや大企業では、環境に配慮した持続可能なパッケージの採用が進んでいる。

そうした中、ベンガルールにある非営利団体、スワッチャ(Swachha)はBBMPと協力し、プラスチック廃棄物からタイルや灌漑パイプを作るソリューション、その名も「リタイル(Re-Tile)」を考案、発表した。

同団体の説明によれば、シャンプーや洗剤のボトル、ミルクパウチなどを素材とするタイルは摂氏150度までの耐熱性を有する難燃性素材で、最大35トンまでの重量に耐え、しかもリサイクル可能なポリプロピレン素材は自然な滑り止め加工を備えている。
接着剤がなくても簡単にしっかりと連結して敷設でき、また取り換えも容易ながら、柔軟性と耐久性が高い非多孔質の素材は、溶剤や化学物質、擦り傷にも耐えるとしている。
また耐水性や抗菌性にも優れ、自在なデザインも可能だ。

参考までに、タイル1辺を製造するのに必要な廃棄物は、次の通りとなっている。

使い捨て食品容器15個
ポリ袋150枚
使い捨てスプーン150本
化粧品ボトル10~15本


「Swachha」では家庭ゴミと乾燥ゴミを回収したら、乾燥ゴミをさらに30~40種類に分別、うちプラスチック廃棄物については粉砕機を用いて分解し、フレーク状にしてプラスチック押出機に装填し、再利用可能な原料形態である顆粒に変換、上記のタイルや、農業用灌漑パイプとして成型している。

同団体によれば、タイルには均質な素材のみを使用しているので、リサイクルも簡単にできるという。
さらに、1万枚のタイルを作るのに、3~4トンのプラスチック廃棄物が必要だと付け加えている。

価格は平方フィートあたり70~90ルピーとしている。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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