子猫を救うため、躊躇なくベンツをバラバラにした実業家に訪れた幸運
Posted on 04 Dec 2018 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
このような話は大好きです。
「Ahmedabad Mirror」に、男気あふれたグジャラーティー・ビジネスマンの話題が掲載されていた。
Bizman gets Merc partly disassembled to rescue cat - AhmedabadMirror
スーラトを拠点とする実業家、ジャイェッシュ・テイラー(Jayesh Tailor)さんは11月後半のある日、自家用車のメルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)を運転し、海外の大学の入学試験に合格した娘セイリーさんのお礼参りに、家族全員でムンバイーにある有名なガネーシャ寺院、スィッディヴィーナヤク(Siddhivinayak)寺院に向かっていた。
ところが、寺院まであと少しのサイオン(Sion)あたりで、車内にいた飼い犬のブルーノくんが、落ち着きなく匂いを嗅ぎ続け、車外を気にしている様子だった。
すると家族らも、車の下方からか細い鳴き声が聞こえることに気づいた。
なんと小さな子猫が挟まって、身動きができなくなっているようなだったのだ。
テイラーさんと家族が次に起こした行動は、「人間も捨てたものではない」という希望の光となっている。
なんとムンバイーのメルセデス・ベンツ応急整備担当者は、顧客サポート史上初めて、1匹の猫を救うために車を解体して欲しいという依頼を受け付けることになる。
その間、警察官や周辺の露店整備屋も続々と支援に集まり、6時間にもわたる子猫の救出劇が幕を開ける。
最終的にはテイラーさんが現場から最寄りのベンツ公認整備工場へ、ゆっくりと車を運転し、そこで3時間ほどかけてようやく子猫を助け出すことができた。
「携帯電話の懐中電灯機能と、弱々しい子猫の鳴き声だけを頼って、アンダーシャーシから部品をひとつひとつ分解した結果、エンジン室に隠れていたのをようやく見つけ出すことができた」整備担当者。
そして、長時間と多大な労力をかけて子猫を救出した整備士たちだが、費用を請求することもなく、おまけに子猫は整備工場の従業員の希望により飼われることになった。
家族は当然、子猫のおかげで寺に行くことはできなくなったが、ブルーノくんのほか、マキシちゃんという猫も飼っている動物好きの一家にとっては、そんなことよりも、怪我ひとつなく小さな命を救出できたことの方がうれしいと口を揃えている。
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Yoko Deshmukh
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インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
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