アルナーチャル・プラデーシュ州のヒマラヤ山中に珍しいスノータイガーの生息を確認
Posted on 03 Dec 2018 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
非常に珍しいケースだそうです。*Snow Tigers photo from AnimalAnswer.co.uk
環境保護努力が実り、インド北部、中国国境に近いアルナーチャル・プラデーシュ(Arunachal Pradesh)州ディバン・バレー(Dibang Valley)野生生物保護区で研究チームが3年間をかけて調査した結果、ヒマラヤ山脈の雪で覆われた標高3,630メートルの山中にトラが戻って来ているという極めて珍しい証拠を示す写真の撮影に成功した。
「Times of India」電子版が伝えた。
Tigers spotted at 3,630m in snow-clad Arunachal valley - Times of India
インド野生生物研究所(Wildlife Institute of India:WII)の研究者らが2015年から2017年にかけて、インド最高地の降雪地帯に絶滅危惧種となっているトラが生息する可能性を探るために、「カメラトラップ調査」と呼ばれる試みを実施した。
これまで最高3,246メートルと3,630メートルの高地で、それぞれ1頭ずつオスのトラが見つかった写真が残っている。
ブータンの標高4,200メートルの山中で、絶滅の危機に瀕していたスノータイガー(Snow Tiger)が発見されたのは2012年のことだった。
その後ディバン・バレーでも4,000メートルを超える標高で見つかったという報告があったが、これを裏付ける証拠はなかった。
その後2014年1月に、カメラトラップがトラと見られる野生動物の一部を撮影していることから、トラの生息地を具体的に絞り込み、効果的な措置を講じるために重要な情報であるとして、11月26日版のオープンアクセス学術誌、「Journal of Threatened Taxa」に発表された。
カメラトラップ調査は、ディバン野生動物保護区、4,149平方キロメートルのうち336平方キロメートルを網羅している。
標高3,630メートル級の範囲では、これまでに11頭のトラと2頭の子が確認されている。
標高の高い地域で確認されるトラは稀であり、またロシアのアムールトラ以外に雪の中で生息していることが確認された初めてのトラとして決定的な写真的証拠を捉えた貴重な研究でもある。
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Yoko Deshmukh
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インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
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