インド最高齢のユーチューバー、カッレ・マスタンアンマー(Karre Mastanamma)さんが先週、アーンドラ・プラデーシュ州グントゥール(Guntur)県の自宅で、107歳の生涯を閉じたという話題を目にしたことをきっかけに、初めてカッレさんのチャンネルで、120万人以上のチャンネル登録者数を集める「Country Foods」を閲覧した。
※カッレさんを一躍有名にしたとされる「Watermelon Chicken」の動画
Mastanamma, of YouTube’s ‘Watermelon Chicken’ fame, passes away - The Hindu
動画の撮影や編集、投稿は孫でグラフィックデザイナーのラックスマン(K. Laxman)さんが担当してきた。
上の「Watermelon Chicken」の動画は現時点までに1,190万回も再生されている。
カッレさんはヒンドゥー教徒の家庭に生まれたが、11歳の時に父を亡くし、イスラーム教徒の家庭に養子として引き取られた。
結婚後、わずか22歳の時に夫を亡くし、さらに5人の子どもたちのうち4人を亡くすなど、壮絶な人生を送ってきた。
晩年は、唯一生き残った息子デイヴィッド(David)さん(カッレさんは後年、キリスト教徒になったと見られる)の自宅隣の家に住んでいた。
それにしても、「Watermelon Chicken」の動画をご覧になられただろうか。
丸ごとのスイカを半分に切って中の実をすっかりくり抜き、空になった半球にバナナリーフと思われる葉を敷き、その上に一口サイズに切ってスパイスや食用油でマリネした鶏肉を置いて包んだら、もう一方の半球を被せ、小麦粉を練った生地で割れ目を密閉して焚火でごうごうと熱を加えるという、豪快な蒸し料理だ。
ナヴラートリの最終夜に燃やされるラーヴァナに見まがうほど、スイカが炎で見えなくなるまで十分に熱するとできあがりだ。
食べるとき、インドのお婆さんがみな、そうであるように、自分よりも周りの人に勧め、差し出している優しげな様子に、思わずほろりと来る。
しかし、なぜスイカの中に入れて蒸すのかな、と疑問に思って、少し調べてみた。
スイカが肉を柔らかくする、などという効果については疑問だが、代表的な栄養素であるリコピンが豊富に含まれていることや、腎臓の働きを助ける薬としてスイカ糖が古くから日本でも重用されていることは知られている。
スイカについてあなたが知らなかった6つの事柄 - Dr. マーコーラ
家庭での調理は難しそうだが、あのチキンがどのような味になっているのかは興味津々だ。
なお、カッレさんのユーチューバー歴は2016年ごろから1年ぐらい前までと、決して長くはなかったが、この訃報に多くのファンたちが惜しみ、追悼のメッセージを次々と寄せている。
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