マハーラーシュトラ州はインド屈指の温泉地域だった

 

Posted on 01 Nov 2018 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

西ガーツ山脈は硬い岩盤の上に大きな断層が通っていて、プネー南方のコイナ(Koyna)などでは数年おきにマイナーな地震が発生しています。



マハーラーシュトラ州に温泉が湧いている場所がある、という話は、ずいぶん昔にどなたかにちらっと伺った記憶があって、その後、何の検証もしないまま月日が経ち、すっかりそのことを忘れていた。
すると本日の「The Print」に、州内には確かに温泉な存在すること、そしてその活用についての調査が進んでいることを伝える記事を見つけた。

Natural spas, electricity: IIT-led team uncovers power of India’s Western Ghat geysers - The Print

調査に当たっているのは、インド工科大学ボンベイ校(IIT-Bombay)の研究チーム(トゥルプティ・チャンドラシェカール [Trupti Chandrashekhar] 教授)。
マハーラーシュトラ州は西ガーツ山脈に沿った沿岸部およそ350キロの範囲に、アイスランドやニュージーランドなどで見られるような天然の間欠泉(Geyser)が無数に点在している。

IITボンベイ校の地球科学部(Department of Earth Sciences)研究チームとともに、IITハイダラーバード校、ラジーヴ・ガーンディー石油技術研究所(Rajiv Gandhi Institute of Petroleum Technology: Amethi)、そしてイタリアのフィレンツェ大学の共同研究者らが調査に当たっている。
現在までに分かっていることは、マハーラーシュトラ州沿岸(コンカン地方)は「インド7大地熱地帯」に入り、18箇所に60件以上の温泉が点在しており、泉温は摂氏およそ40度から72度の幅がある。
古来から地元住民たちにとっては、単なる水源としてのみならず、薬効のある水として重用されてきたほか、宗教的な重要性が見出されていた。

研究チームはこの温泉が、地熱を利用するため温室効果ガスを発生させない電力源として、また湯治などを奨励する観光地として、地域経済を活性化する可能性があるとして調査を進めている。

温泉や、これを生み出す地熱エネルギーは、第二次産業(日本標準産業分類の大分類では鉱業、採石業、砂利採取業、建設業、製造業; 日本大百科全書 [ニッポニカ] 参照)や第三次産業(同分類で電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業、郵便業、卸売業、小売業、金融業、保険業、不動産業、物品賃貸業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、教育、学習支援業、医療、福祉、複合サービス事業、他に分類されないサービス業、公務; 同参照)の成長を直接的および間接的に促進する可能性がある。

地熱エネルギーとは地下深くまで井戸を掘って埋め込んだポンプを通じて得られる地熱を利用するものであり、最もクリーンで持続可能なエネルギー源のひとつとして知られている。

研究者らはさらに、降水量の多い気候と、海岸に沿って全長およそ600キロメートルの断層が2本通っているコンカン地方は、透水性の高い岩質地質により、強力な地熱エネルギー発生源となり得ると確信している。

「インドは地熱資源開発の余地が非常に大きく、場合によっては地熱資源のみで1日1万メガワットの発電ができる場所もある。現時点で、コンカン地域の間欠泉はまだほとんど活用されていないが、本格的な活用が進めば、マハーラーシュトラ州全体の化石燃料への依存度が大幅に低下する可能性もある。」トゥルプティ教授。

調査の詳細は、こちらで参照できるようになっている。

Understanding the evolution of thermal fluids along the western continental margin of India using geochemical and boron isotope signatures - ScienceDirect
 

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Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

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