福岡市の外れから車でさらに25分ほど離れた郊外の町にある実家の近くには、例によって巨大なイオンモールがある。
その中に併設された映画館、「トーホーシネマズ」でも本日まで、1日1回のみながらアーミル・カーン(Aamir Khan)主演の映画「Dangal(邦題: ダンガル きっと、つよくなる)」が上映されていたので、母と一緒に昨日、観に行った。
ダンガル きっと、つよくなる「Production Notes」
インド版トレイラー
ASKSiddhi「ダンガル」関連記事
中国でも大人気を博したアーミール・カーン主演、「ダンガル(Dangal)」を機内で視聴 - 14/01/2018
「ダンガル(Dangal)」日本公開目前:たくさんの人に観て欲しいけど... - 10/03/2018
「大相撲」と「ダンガル」、そしてハリヤーナー州の新たな闘志 - 07/04/2018
4月7日の日本公開前は、配給会社により制作されたポスターの内容等のプロモーション手法や予告編の内容に不安要素がてんこ盛りで、「日本では観たくない」とまで発言していたわたし。
しかし本編を観てみると心配したようなひどい内容ではなく、むしろなぜあのように前評判を下げるような珍妙なプロモーションをしなければならなかったのか、ますます理解に苦しむ。
なお、インド上映版からカットされたシーンがあるということだが、詳しいことをよく把握していないわたしにとっては、まったく気にせず楽しめた。
一緒に鑑賞した母は、作中のアーミル・カーンの肉体改造のすさまじさに、同一人物だと分からなかったと驚いていた。
マルチプレックスといえども片田舎のスクリーンで、しかも上映時刻は午後8時半という遅い時間の1日1回のみだったので、観客は母とわたしともうひとりという寂しさではあった。
それでも、こんな片田舎の町でも上映してもらえたことは、単純にうれしかった。
ところで本日、近所のカフェで仕事をしていたら、その店で働く大学生アルバイトとおぼしき店員さんが試食用のサンドイッチをごちそうしてくださった。
たまたま出会った彼女は現在大学4年生で卒業論文の準備中ということで、そのテーマとして昨年日本で公開された映画「ライオン https://ja.wikipedia.org/wiki/LION/ライオン_〜25年目のただいま〜」を観て心を動かされたことから、「インドの子供たち」を選んだのだという。
すかさず、「インドの少女たち」の置かれている状況を垣間見ることができ、たまたま本日まで近くで観ることができる「ダンガル」の鑑賞を強くお勧めしたことは言うまでもない。
ちなみに福岡では天神のKBCシネマで明日朝の回まで上映されているようだ。
KBCシネマ上映スケジュール
こうして考えると、インド世界への入口に立った人に、この国のことを少しでもよく知ってもらうために最も効果的な方法は、社会活動家でもあるアーミル・カーン主演作品はもちろん、インドのさまざまな社会問題にフォーカスした優れた映画を観てもらうことに尽きるのかもしれない。