あの祭りからの「プラサード」は不要:ムンバイー市長が激怒
Posted on 19 Apr 2021 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
衝撃の映像が世界中を駆け巡りましたが、ムンバイーでもまた、「祭りの後」の始末に追われています。
インドでは再び新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、特にマハーラーシュトラ州では新規感染者数が日々最多記録を更新し続けている状況だ。
今月17日現在、マハーラーシュトラ州内では過去24時間で6万3,729人の新規感染者、398人の死亡と全土の中でも史上最悪の数字を記録、州都ムンバイーだけでも8,803人の新規感染者と53人の死亡が確認された。
さて、ウッタラーカンド州ハリドワルでは、12年に一度、クンブ・メーラー(Kumbh Mela)というヒンドゥー教の祭りが開催されることで知られているが、よりによって今年が「その年」に当たったことから、数十万人もの敬虔な信者たちがコロナなどお構いなしに押し寄せたことは、日本でも面白おかしく報道されていたのでご存知の方は多いだろう。
そうした事態に業を煮やしたムンバイー市長が、コロナの「プラサード(寺院を参拝したヒンドゥー教徒が司祭(?)から受け取る神聖な食べ物で、神への供え物のお下がりを指す;砂糖菓子のようなものが多い)」は遠慮願いたい、などと発言しているのが、いかにもインドらしいなぁと思った。
「NDTV」電子版が伝えていた。
"They'll Distribute Covid As Prasad": Mumbai Mayor Slams Kumbh Pilgrims
具体的にはムンバイー市域自治体(Brihanmumbai Municipal Corporation)との合意により、巡礼帰りの人々に対する強制隔離と、またそれにかかる費用の自己負担、さらにムンバイー全体の「完全封鎖(ロックダウン)」など厳しい措置を検討しているようだ。
ムンバイーのペドネカル(Pednekar)市長は次のような強い調子で市民への協力を呼び掛けている。
「ムンバイカー(ムンバイーっ子)の95%は新型コロナの蔓延を防止するための正しい行動を遵守しているのに、残り5%の非常識な人たちが感染を拡大している。もはやロックダウンしか方法がない」
一方のウディヤーウ・タークレー(Uddhav Thackeray)州首相は、州内ロックダウンは実施しない代わりに、今後15日間(5月1日まで)は州全体での夜間(午後8時から翌午前7時までの)外出禁止令と週末ロックダウンを含めた「厳しい制限」を発表している。
また午前7時から午後8時までは、医療機関、銀行、メディア、ネットショッピング、ガソリン等の燃料などの基本的なサービスのみ利用できるとしている。
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なお、現状に何ら役立つ情報をご提供できていない「ASKSiddhi(アスクスィッディ)」なので、せめて「在ムンバイ日本国総領事館」より日々発信されている州内の状況や州政府による措置に関する最新情報を、今後はこちらにも転載させていただきたい。
=== 以下、同掲題メールの転載 ===
※4月16日付けのメール、件名「日本入国時の検査証明書等の扱いに関する注意喚起」
●日本入国時に必要となる検査証明書は、日本の検疫所が有効と判断している検体、検査方法等が記載されたもののみ認められます。要件を満たさない場合は、空港でのチェックインの際に搭乗を拒否されることがありますのでご注意ください。
●スマートフォンの携行について、アプリインストールのために必要なOSバージョンは、iPhone端末でiOS 13.5以上、Android端末でAndroid 6.0以上となっています。
1 有効な検査証明書の提出
(1)日本に入国する場合に提出が求められる新型コロナウイルス感染症に係る検査証明書については,厚生労働省検疫所において有効と判断する「検体」,「検査方法」,「検査時間」が指定されているほか,原則として,厚生労働省所定の書式を用いた証明書を提出することとされています。
(2)これらの要件を満たさない検査証明書を持参した場合に,空港におけるチェックイン時に搭乗を拒否される等のケースが発生しています。今一度,厚生労働省ホームページで,検体,検査方法,検査時間,所定書式をご確認ください。
(3)最近の感染の急拡大により,インド国内において検査証明書の取得に時間を要するケースが発生しているとの情報があります。日本への渡航のために検査を受ける方はご注意ください。
(4)詳細は、以下当館ホームページ URLをご参照ください。
https://www.mumbai.in.emb-japan.go.jp/files/100177260.pdf
●厚生労働省ホームページ(検査証明書の提示について)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00248.html
2 スマートフォンの携行
(1)日本入国に際して提出する誓約書の誓約事項を確保するため,位置情報を提示するために必要なアプリ等を利用できるスマートフォンの所持が必要となります。アプリインストールのために必要なOSバージョンは,iPhone端末でiOS 13.5以上,Android端末でAndroid 6.0以上となります。
(2)スマートフォンをお持ちでない場合またはアプリをインストールできないスマートフォンをお持ちの場合は,日本入国時に,ご自身の負担によりスマートフォンをレンタルすることが求められていますのでご注意ください。
●厚生労働省ホームページ(スマートフォンの携行、必要なアプリの登録、利用について)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00250.html
3 インド国内での感染が拡大していますので,在留邦人の皆様におかれては,最新情報の入手に努め,十分な感染予防対策を講じてください。
【問い合わせ先】
在ムンバイ日本国総領事館・領事班
電話(91-22)2351-7101
メール ryoji@by.mofa.go.jp
=== 転載終わり ==
☆本日の1曲☆
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Yoko Deshmukh
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インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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