裏庭で真珠を養殖する、ケーララの淡水パールおじさん

 

Posted on 02 Mar 2021 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh

こんな自由なところが、インドの何よりも好きなところだなぁ。



ケーララ州カサールゴード(Kasargod)で、自宅の裏庭の池で淡水真珠を栽培して20年ほどになる65歳のマターチャン(KJ Mathachan)さんについて、詳細を「The Better India」が伝えていた。

Kerala Farmer Grew Pearls In Buckets. Today, He Earns Lakhs From His Backyard!

西ガーツ山脈に源を発する川で採ってきた淡水ムール貝を使用し、真珠を栽培している。
ムール貝からは年間最大バケツ50杯分の真珠が生まれ、そのほとんどをオーストラリア、サウジアラビア、クウェート、スイスに輸出、18か月ごとに最大45万ルピーの収入をもたらしているという。

マターチャンさんと真珠との出会いは、サウジアラビアの(Dhahran)にあるキング・ファハド石油鉱物大学(King Fahd University of Petroleum & Minerals)の電気通信学部の教授として働いていた当時、アラビア語から英語への翻訳者として中国に出張した時だった。

中国の無錫にある淡水漁業研究センターを訪問した時、同センターでは真珠養殖の学位コースを展開していることを知った。
真珠養殖は当時インドでやっている人がほとんどいなかったこともあり、数週間後には仕事を辞め、中国に渡った。

半年後の1999年、コースを修了してケーララに戻ると、さっそく自宅の裏庭で、文字通りバケツを利用した真珠養殖を開始した。
あまりにも素早い動きに周囲からの批判もあったというマターチャンさんだが、このビジネスは絶対いけると確信し、まっしぐらに進んできた。

「初期投資として15万ルピー支払い、わずか1年で最大45万ルピーの収益を上げ、30万ルピーの利益を得ることができた」とマターチャンさんは説明する。
現在マターチャンさんは、裏庭に大量生産用の人工タンクを設置して養殖に励む。

マターチャンさんの真珠養殖業は順調に繁栄し、現在は関心のある人を集めて養殖講座を実施している。

「真珠には大まかに人工、天然、養殖の3種類がある。インドでは淡水ムール貝が簡単に手に入るので、養殖真珠に好適である」と語るマターチャンさんの真珠養殖サイクルは18か月だ(だから収入の計算も18カ月おき)。

「インド市場で手に入る真珠のほとんどは合成パールコーティングによる人工のもので安価である。私が養殖している本物の真珠の価格は1カラット360ルピー、1グラム1,800ルピーほどで取引している」

2018年に深刻な脳卒中を起こしたが、周囲の農家の助けを借りながら栽培を継続、並行して真珠養殖のノウハウ伝授と、ムール貝の殻や真珠を使った製品開発にも取り組んでいる。

コロナによるロックダウンで真珠販売も落ち込んだが、講座をオンラインに移し、地理的制約を飛び越え多くの人にアイデアを伝授している。

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なお、現状に何ら役立つ情報をご提供できていない「ASKSiddhi(アスクスィッディ)」なので、せめて「在ムンバイ日本国総領事館」より日々発信されている州内の状況や州政府による措置に関する最新情報を、今後はこちらにも転載させていただきたい。

=== 以下、同掲題メールの転載 ===
※2月21日付けのメール、件名「インド政府によるインド入国時の検疫ガイドラインの改訂等」


【ポイント】
●2月17日、インド政府はインドに入国する際の検疫ガイドラインを改訂しました(適用開始は2月22日午後11時59分(インド時間))。これまでの「施設がある空港では、到着時に空港でRT-PCR検査を受けることが可能」とされていた措置が変更となり、一部の例外を除き、出発前72時間以内に受けたRT-PCR検査の陰性証明書を事前にデリー空港HPにオンラインで提出しなければ入国することができないこととされていますので、御留意願います。
なお、マハーラーシュトラ州内への入境について、特定州(デリー、ラジャスタン、グジャラート、ゴア及びケララ)からは陰性証明の取得が必要となっておりますので、特にご注意ください。

1 インド保健・家庭福祉省は、2月17日付で、国際線でインドに入国した場合の検疫に係るガイドライン(Guidelines for International Arrivals)を改訂しました(適用開始は2月22日午後11時59分(インド時間))。これまでの「施設がある空港では、到着時に空港でRT-PCR検査を受けることが可能」とされていた措置が変更となり、一部の例外を除き、出発前72時間以内に受けたRT-PCR検査の陰性証明書を事前にデリー空港HPにオンラインで提出しなければ入国することができないこととされていますので、御留意願います。

2 この改訂は、新型コロナウイルスの変異株が持ち込まれることを最小化することを目的に行われたものであり、英国や欧州、中東「発」の便に搭乗する者に対する検疫措置を強化するものとなっていますが、日本発を含むその他の国発の便についても、主に以下の検疫措置の変更が行われます。

(1)全てのインドへの入国者は、自己申告書(self declaration form)とともに、出発前72時間以内に受けたRT-PCR検査の陰性証明書を事前にデリー空港HPにオンラインで提出しなければならない。
(デリー空港HP)
https://www.newdelhiairport.in/
※同HP中、右上の「Air Suvidha」からオンラインによる提出が可能です。
(2)ただし、家族の死亡のためにインドに入国する者については、この例外となる。この場合には、インド到着時に空港の指定施設において検査を受けることとなる。
(3)マハーラーシュトラ州内への入境について、特定州(デリー、ラジャスタン、グジャラート、ゴア及びケララ)からは陰性証明の取得が必要となっておりますので、特にご注意ください。
(ムンバイ空港HP)
https://csmia.aero/covid-faqs.aspx
(インド保健・家庭福祉省 入国検疫ガイドライン)
https://www.mohfw.gov.in/pdf/Guidelinesforinternationalarrivals17022021.pdf
 なお、同ガイドラインでは、各州政府は、乗客がそれぞれの州に到着した後に、追加の検疫・停留措置をとり得るとされています。

3 日本外務省はインドについて「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」の感染症危険情報を発出しています。インドへの渡航を検討されている邦人の皆様におかれては、渡航の必要性や時期について慎重に御検討ください。
(新型コロナウイルス感染症に関する皆様へのお願い:当館ホームページ)
https://www.in.emb-japan.go.jp/PDF/20210201_Coronavirus_j.pdf
 また、以下のインド内務省入国管理局ホームページに、現在入国できる査証カテゴリーや査証取得手続き、事前の自己申告フォーム等の提出、入国後の自主隔離等、外国人の入国に関するインド政府のガイドラインが掲載されていますので御留意願います。
(インド内務省入国管理局ホームページ該当部分)
https://boi.gov.in/content/advisory-travel-and-visa-restrictions-related-covid-19-1

(各種情報が入手できるサイト)
インド政府広報局ホームページ
https://pib.gov.in/indexd.aspx
インド保健・家庭福祉省公式ツイッター
https://twitter.com/MoHFW_INDIA
インド入国管理局ホームページ
https://boi.gov.in/
在日インド大使館ホームページ
https://www.indembassy-tokyo.gov.in/jp/index_jp.html
外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
厚生労働省ホームページ:新型コロナウイルス感染症について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
首相官邸ホームページ:新型コロナウイルス感染症に備えて
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html

【問い合わせ先】
 在ムンバイ日本国総領事館領事班
 電話(91-22)2351-7101
 メール:ryoji@by.mofa.go.jp
※「たびレジ」簡易登録をされた方でメールの配信を停止したい方は,以下のURLから停止手続きをお願いします。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delete
=== 転載終わり ==


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Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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