食事を循環する屋台を経営する女性
Posted on 01 Feb 2021 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
サリタさんのお店を検索しながら(残念ながら場所の特定はできなかったけど)、デリーにはラジマ・チャーワルを出す屋台やお店がたくさんあることも知りました。
「お腹空いてる?」
このシンプルな、しかしこの上なく温かい響きを持つ問いかけから始まった活動が、子どもたちやお腹を空かせた人々を支えている。
「The Better India」が伝えていた。
Single Mom’s Rajma-Chawal-On-Scooter Feeds Scores of Delhi’s Street Kids & Beggars!
サリタ・カシャップ(Sarita Kashyap)さん。
自動車セールスウーマンとして17年のキャリアを積んでいた2019年1月、 「内なる声」に耳を傾けて高給の安定した仕事を辞め、180度異なる新しい道を踏み出した。
サリタさんは現在、デリー西部で仮設の屋台「Apna Pann Rajma Chawal」を経営しながら、1日平均3,000~4,000ルピーの売り上げの大部分を、お腹を空かせたストリートチルドレンやくず拾い稼業、ホームレスの人々に無料で食事を振る舞っている。
シングルマザーのサリタさんが、このような生活を始めた理由を、「The Better India」に話している。
いわく、「ロウワーミドルクラス(いわゆる下層中産階級)の家庭で育った自分は、周囲の友人たちが当たり前に楽しんでいることの多くに無縁でした。だから、機会が奪われることの痛みがよく分かる。恵まれた暮らしを送るようになった今、困っている人を見ると見ぬふりをすることができず、どう手を差し伸べることができるか、常に関心があった」
その本能に従ってソーシャルベンチャーを立ち上げることになったサリタさんは、 紆余曲折の末、屋台の経営をしながら、できるだけ多くの人に食事を提供するというアイデアに落ち着いた。
サリタさんの朝は、人々がまだぐっすりと寝静まった午前4時に始まる。
家事を済ませると、およそ100人分のラジマ・チャーワル(豆の煮込みとライス)とライタ(ヨーグルトサラダ)を仕込む。
午前11時30分頃に自宅を出て、スクーターに乗って仕事場に向かう。
屋台は毎日3~4時間、ラジマ・チャーワルがなくなるまで続く。
ラジマ・チャーワル1皿の価格はハーフサイズが40ルピー、フルサイズが60ルピー。
サリタさんの屋台では、お金に余裕のある客は買い、その売り上げでお金に余裕のない人々に無料で提供する、という循環をしているのだ。
開業からわずか4か月、サリタさんの店は行列ができる有名店になった。
1日70~80皿を売り上げている。
サリタさんの店は子供たちに「アウンティーズ・ストール(おばさんの屋台)」と呼ばれて親しまれている。
次の目標は、こうして集まってくる子供たちに勉強を教えることだ。
わたしは、若いころから自分が無価値な人間であるとずっと思ってきた。
その考えに苛まれ、自問する日々で見い出したひとつの解は、わずかでも持てるものを周囲と分かち合うことが、多少なりとも気持ちを楽にしてくれるということだ。
そのことに気づいてからは、できる限り分かち合うことを心の芯に据えているものの、まだまだ足りないし、そのために虚しい気持ちが居座り続けている。
食事を無料でふるまうことの意義に賛同するわたしにとって、このような話題は大きな勇気をくれるし、今後まさに自分が進みたい道のような気がしている。
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なお、現状に何ら役立つ情報をご提供できていない「ASKSiddhi(アスクスィッディ)」なので、せめて「在ムンバイ日本国総領事館」より日々発信されている州内の状況や州政府による措置に関する最新情報を、今後はこちらにも転載させていただきたい。
=== 以下、同掲題メールの転載 ===
※1月28日付けのメール、件名「全日空(ANA)による成田ムンバイ間の臨時便運航」
【ポイント】
●全日空(ANA)では、インド航空当局の許可を取得することを前提に、インド政府が設定したエア・バブルに基づく便として、2月27日、3月13日、3月27日に成田発ムンバイ行、2月28日、3月14日、3月28日にムンバイ発成田行の臨時便を運航することとなりました。
●ANAによれば、同便の予約受付・販売は既に開始しているとのことです。
●こちらの便は航空会社のウェブサイトでの予約受付・航空券購入が可能です。
●なお、日本外務省はインドについて「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」の感染症危険情報を発出しています。インドへの渡航を検討される場合は、インドにおける感染状況を踏まえ、渡航の必要性や時期について慎重に御検討ください。また、インド政府の外国人の入国に関するガイドラインに御留意願います。
在留邦人の皆様へ
全日空(ANA)による成田ムンバイ間の臨時便(2月,3月便)が運航されることになりましたところ,お知らせします。なお、本件照会については、ANAお問い合わせ先までご連絡願います。
1 全日空(ANA)では、インド航空当局の許可を取得することを前提に、インド政府が設定したエア・バブル(新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策としてインド政府が実施している国際定期旅客航空便の飛来禁止措置の例外措置)に基づく便として、2月27日、3月13日、3月27に成田発ムンバイ行、2月28日、3月14日、3月28日にムンバイ発成田行の臨時便を運航することとなりました。
2 ANAによれば、同便の予約受付・販売は既に開始しているとのことです。なお、空席状況確認や航空券の予約・購入方法等はANAウェブサイトをご確認ください。詳しくは、ANAにお問い合わせください。
(ANAウェブサイト)
https://www.ana.co.jp/ja/jp/international/
(ANAお問い合わせ先)
ANAムンバイ支店予約担当:bomrsvn@ana.co.jp(営業時間<インド時間>:9:00-18:00)
※英語/日本語での受付となります。
※上記の臨時運航便以外についてのお問い合わせ先は以下の通りです。
電話: (インド国内)000800-100-9274 ※24時間対応 ※通話無料
(インド国外)+81-3-4332-6868 ※24時間対応 ※有料
3 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、インド政府よりインド到着旅客に関する情報の提出が義務付けられています。ANAによれば、インドへの航空券を予約・購入された方は、出発の48時間前までに、必ずANAムンバイ支店予約担当に渡航に際し必要な情報の連絡が必要となるため、以下のANAからのお知らせを必ずご確認ください、とのことです。
(ANAからのお知らせ:各地域への入国条件変更/インドへ渡航のお客様へ)
https://www.ana.co.jp/ja/jp/topics/notice200501/#immigration
4 日本外務省はインドについて「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」の感染症危険情報を発出しています。インドへの渡航を検討されている邦人の皆様におかれては、インドにおける感染状況を踏まえ、渡航の必要性や時期について慎重に御検討ください。
(新型コロナウイルス感染症に関する皆様へのお願い:当館ホームページ)
https://www.in.emb-japan.go.jp/PDF/20200929_Coronavirus_j.pdf
また、以下のインド内務省入国管理局ホームページに、現在入国できる査証カテゴリーや査証取得手続き、事前の自己申告フォーム等の提出、入国後の自主隔離等、外国人の入国に関するインド政府のガイドラインが掲載されていますので御留意願います。
(インド内務省入国管理局ホームページ該当部分)
https://boi.gov.in/content/advisory-travel-and-visa-restrictions-related-covid-19-1
(各種情報が入手できるサイト)
インド政府広報局ホームページ
https://pib.gov.in/indexd.aspx
インド保健・家庭福祉省公式ツイッター
https://twitter.com/MoHFW_INDIA
インド入国管理局ホームページ
https://boi.gov.in/
在日インド大使館ホームページ
https://www.indembassy-tokyo.gov.in/jp/index_jp.html
外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
厚生労働省ホームページ:新型コロナウイルス感染症について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
首相官邸ホームページ:新型コロナウイルス感染症に備えて
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html
=== 転載終わり ==
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Yoko Deshmukh
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インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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