「サリーの『正しい』巻き方って?」ニキータさんワークショップ in プネー

 

Posted on 08 Feb 2020 21:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh

楽しくて面白くて気づきがいっぱいの、あっという間の2時間半でした。日本にもぜひ来ていただきたいです。



プネーでニキータさん(@Nikaytaa)のワークショップが開催されることを知ったのは3日ほど前だった。
仕事のことなど諸々あったが迷わず参加費を振り込み、心躍らせてこの日を待った。



 

8名限定、「15歳以上であれば性別を問わない」が参加条件のワークショップには、自分でサリーを巻いたことがないという、今どきな若いインド人女性たちはもちろん、日本人のわたしを含めた外国人も何名か集まっていた。
ご夫婦で参加されたベルギー人たちのうち、男性はインドネシアのサロンを普段から愛用していると言い、女性は「今日はこれから子供たちの運動会なんだけど、保護者参加のリレーがあるから、ニキータさんに習ったサリーで走ろうと思っている」などと宣言、初っ端から気合い十分で驚いた。

ワークショップの内容は非常に濃厚なもので、とても1日分の記事では収まりきれないので、本日はまず「レクチャーの部」を取り急ぎレポートしたい。

深いサリー研究と豊富なワークショップ経験を重ねた、若く知的なニキータさんによる、「サリーとは実に機能的な着衣である」という説明に始まる自信に満ちた、はつらつとした解説は終始、非常に分かりやすかった。

サリーとは本来、さまざまな長さの1枚布を、それぞれの地方の気候やライフスタイルに合わせ、ブラウスもペチコートも、もちろんブラジャーも使わず、男女も問わず自由に着付けるものだった。

しかし大英帝国による植民地時代に、サリーなどの肌を露出する衣服(=未開人の野蛮な着衣ということか)での立ち入りを禁じる施設が増え、ペチコートやブラウス(当時は肌を見せないハイネックで長袖のものが主流)が紹介された。
つまり、サリーに合わせるブラウスやペチコートは、当時のヨーロッパ的な価値観を押し付ける文化として導入されたのだ。

さらに現在、多くの人々が「標準的な巻き方」だと思っている「Nivi Drape」は、実は19世紀終わりごろにタゴールさんという方が「最も簡単な巻き方」として考案したものだった。
これについては、ニキータさんの以下記事やツイートが詳しい。

One Woman's Crusade to Bring Back the Saree Draping Culture in India


 

だからニキータさんは、自由な巻き方をして闊歩している人に対して、おせっかいに「正しい巻き方」を忠告してくる「サリー警察」は気にしなくてもいいと言う。
つまり多くの人(特に口うるさい年配者)が「正しい巻き方」だと思っている「Nivi Drape」は、植民地時代に作られた最も歴史の浅いものなのだったのだ。
「伝統」を盲目的に信じ、それ以外のものを「不正解」としてしまうことの愚かさに、改めて思いを至らせた。

これからは自信を持って、ニキータさんが教えてくれた、いろいろな巻き方に挑戦してみたい。
何よりも、「再び誰もが普段着としてサリーを巻き、職場でもパーティーでも、どこへでも出掛ける文化を呼び戻す方が、いわゆる『正しい巻き方』に固執するあまり、サリーを廃れさせてしまうよりもよほど生産的で、意味がある」という言葉には強く同意したい。

明日は、これまた目から鱗のとても分かりやすい「巻き方ワークショップ」の章とする。

なお、写真や動画はプロのカメラマンがずっと撮影してくれていたため、われわれ参加者は安心してワークショップに集中できた分、自前の写真が現在手元にない。
豊富な画像データは、ニキータさんのソーシャルメディア等へのアップを待ちたい。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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