英ジョンソン新内閣に3名のインド系閣僚、他にも首相とインドとの意外な縁

 

Posted on 26 Jul 2019 21:00 in 海外のインド人 by Yoko Deshmukh

記事では「マイノリティーの方が右傾化しがちである」と、過去の事例を引き合いにして書かれていました。



イギリスの新首相に就任したボリス・ジョンソン氏は、閣僚としてインド系の議員を3名任命していること以外に、インドとの浅からぬ縁があった、という話題を「India Today」が伝えていた。

Boris Johnson cabinet: No love for India, but space for Indians

ジョンソン新内閣で閣僚入りしたインド系の議員は、プリティ・パテル(Priti Patel)議員(内務大臣、国家安全保障やテロ対策、入管などの責務も含む)、アーグラー出身のアロク・シャルマ(Alok Sharma)議員(国際開発担当事務官 International Development Secretary)、インド最大のソフトウェア会社インフォシス(Infosys)共同設立者、ナラヤナ・ムルティー(Narayana Murthy)氏の娘婿、リシ・スナク(Rishi Sunak)議員(大蔵副大臣)の3名。
他にはパキスタン系のサジッド・ジャヴィド(Sajid Javid)議員(大蔵大臣)も任命している。

うちアロク・シャルマ(Alok Sharma)議員とリシ・スナク(Rishi Sunak)議員はテレサ・メイ(Theresa May)首相時代からの続投。
メイ首相時代は閣僚メンバーだったインド系議員は4名だった。

ボリス・ジョンソン首相は欧州連合(EU)からの脱退を一貫して支持し、保守色の強い政治信条で知られるが、32名の閣僚メンバーのうち、首相自身も含めた4名は少数民族出身の議員が占めている。
ジョンソン首相の父方の曽祖父はサーカシア系トルコ人(Circassian-Turkish)イスラーム教徒の子孫、母方の曽祖父は、先祖が正統派ラビ系ロシア人ユダヤ教徒とされており、本人も「1人るつぼ(one-man melting pot)」などと自称している。

インドとの繋がりは、直接ではないものの2番目の妻マリナ・ウィーラー(Marina Wheeler)さんの母がスィーク教徒のインド人で、ジョンソン氏自身もウィーラーさんと度々インドを訪問しているようだ。
ただし、閣僚人事にインド系官僚が3人も占めることは、いずれもブレグジットを支持する保守系の議員であったからという、純粋に政治的な意図によるものに過ぎないと「India Today」は指摘している。

ブレグジットに向けて猛進するジョンソン新首相による閣僚人事により、メイ首相時代の閣僚30人中17人が罷免または辞職する事態となっていることから、英国の政治史上最大の内閣入れ替え劇と捉えられている。

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Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

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