吹き荒れる #バーフバリ旋風:日本での熱狂がインドへ、そして世界へ
Posted on 24 Feb 2018 22:00 in エンターテインメント by Yoko Deshmukh
2月10日と11日に、自宅テレビで鑑賞した時、このような展開になるなどとは予想もしていませんでした。
※日本人コスプレイヤーの写真を持ってきたヘッダー画像といい、
このタイトルといい、練りに練られた仕事を感じる。
コルカタを拠点に活動するジャーナリストのデヴァルシ・ゴーシュ(Devarsi Ghosh)さんが、本日ついに日本におけるバーフバリ人気を報じる記事を、独立系オンラインメディア「Scroll」に公開した。
When Katappa-san killed Baahubali-san: SS Rajamouli’s films are the latest fan favourite in Japan
※一連のバーフバリ関連の経緯は、よろしければこちらから、さかのぼってご覧ください。
バーフバリ世界の虜になり、ハイダラーバードへ関心を持ったあなたへ
「Scroll」での記事の公開を無事に見守った今、これよりまた数日間にわたって、ご協力くださった方々のご意見を、せっかくだからASKSiddhiでも紹介し、さらに多くの方々に知っていただけたらと考えている。
本日は、記者デヴァルシさんが記事を作成する過程がどのようなもので、どういったご協力をいただくことができたのかを、少し述べたいと思う。
デヴァルシさんはまず、「日本でのバーフバリ人気は、一部のインド映画ファンだけのものなのか、それとも今までインド映画に関心がなかったような一般の人も観に行っているのか」という質問を投げかけてこられた。
そこでツイッター上で「#インドにバーフバリ叫ぶ」というタグを作成し、映画「バーフバリ」ファンの方々に、何が心を動かしたのか、どういうところに最も熱狂したのか、その秘密を語っていただいた。
その時にお寄せいただいたご意見を英語でまとめたワード文書をデヴァルシさんと共有、そこから彼が記事中に掲載したい人、そして、もっと詳しく質問したい人を選んだ。
特にコメントを記事中で引用したい方には個別に許可をいただき、そして具体的な質問をしたい方には、ツイッターのダイレクトメッセージで問い合わせをさせていただいた。
わたしは、誰かにインタビューをしたりした経験がこれまであまりないため、失礼なところもあったのではないかと心配しているのだが、皆さま大変快く、温かく対応してくださったことが、何よりもありがたかった。
デヴァルシさんが最終的に個別取材を申し込んだ相手は、漫画家の「高野しろねこさん」と作家の「天竺奇譚さん」。
おふたりはお忙しい中にも関わらず、心からの情熱のこもった詳しいご回答をいただいた。
しろねこさんは「インドや世界中の人たちに広く知ってもらいたい」と、作品を使用させていただく特別なご許可を、天竺さんからは「バーフバリを称える日本人ファンと、いかにしてインド独特の文化や宗教、古代叙事詩に関する知識を楽しく共有しているか」を紐解いていただくことができて、とても励みになった。
しろねこさんと天竺さんからは、インタビューの回答全文をASKSiddhiにて公開する許可をいただいているので、明日以降順次、紹介させていただけたらと思う。
最終的にデヴァルシさんは、わたくしに電話を通じたインタビューをされた上で、「バーフバリの邦題 [『伝説誕生』と『王の凱旋』] の意味は」など、2、3の追加確認などを経て記事作成に入られた。
その翌日、デヴァルシさんが草稿版を編集部に回した段階で再度、いくつかの確認等のやり取りがあった。
その成果が上記の「Scroll」掲載記事だ。
そして、わたしたちが提供した情報はもちろん、それをベースとして独自の調査をふんだんに交えた、非常に幅のある、重厚な記事に仕上がっている。
プロの仕事を垣間見た。
なお、数回のやり取りの中で、わたしがどうにかして記事に含めてもらいたかった情報がある。
それは、どなたかのツイートで一瞬だけ見かけたものなのだが、日本でのいわゆる「マサラ上映」で、参加する人が紙吹雪などを使用する場合、各自が掃除道具を持参し、鑑賞後に参加者たちが掃除して帰ることになっている、というものだ。
思いが通じ、デヴァルシさんは記事中にきちんと記載してくださっている。
ブログやSNSをそれなりに長いこと使ってきて、自分の書き込み等が「バズる」経験をしたことは、ほぼ皆無のわたしなのに、以上のようなことが可能だったのは、やはり映画「バーフバリ」の話題に食いつき、ファンの方々と関わらせていただけたからこそだ。
日本での大人気の秘密を探りたいという興味本位で、プネーの自宅テレビで映画「バーフバリ」を気軽に鑑賞したことがきっかけにバーフバリ世界の住人(マヒーシュマティー臣民)になり、ファンはもちろん、畏れ多くも、気さくなプロデューサーのショーブ・ヤルラガッダ(Shobu Yarlagadda)氏とのやり取りを通して、初めてSNS上で活発な会話を楽しんだ。
最終的にはデヴァルシさんからの指令(という名の丁寧な問い合わせ)でファンの声をまとめる過程を通じ、自分のツイートがすごい勢いで拡散されるという経験ができた。
何より、インドに15年も住んでいながら、上映(再生)時間の長さと、いわゆる先入観から、インド映画をあまり観てこなかったことを猛反省するきっかけになったことは記しておきたい。
映画「バーフバリ」を通じて出会った人たちに刺激を受けて、わたしは今、「本当に情熱を持って取り組みたいこと」を自問するターニングポイントに立っている。
デヴァルシさんの記事は、2月24日インド時間午後10時15分現在、
「最も読まれている記事」になっている。
About the author
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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