わたしのようなインド在住外国人や、インド国外に在住するインド人（NRI）もアーダール・カードを取得すべきか否か。
そして取得したアーダール・カードを銀行口座に登録しないと、本当にオンラインバンキングを利用できなくなってしまったり、銀行口座を凍結されてしまったりするのか否か。

昨年モーディー首相による突然の高額紙幣の廃貨措置が強制施行され、大きなパニックに見舞われた記憶が鮮やかなわたしたちにとって、何が起こっても不思議ではなく、プネー在住の外国人たちの間でも非常に関心の高い話題だ。

11月17日付NDTV電子版が、外国人や海外在住者が心配する話題について、アーダールを発行しているインド固有識別番号局（Unique Identification Authority of India：UIDAI）の見解を報じていた。

NRIs Dont Need To Link Aadhaar With Bank Accounts, Says UIDAI - NDTV

記事によればUIDAIの公式見解によると、（アーダール・カード取得が義務付けられていない）NRIや在住外国人（永住ビザに相当するOCIカード保持者を含む）については、アーダール・カードと銀行口座との連携は必要ない。

参考: 
OCIを含めた在留外国人はアーダール・カード取得の義務があるのかないのか？ - ASKSiddhi 10th October, 2017

UIDAIはその根拠として、マネー・ロンダリング防止法（Prevention of Money Laundering Rules 2017）および所得税法（Income Tax Act）で明確に規定されていると示している。

マネー・ロンダリング防止法
PREVENTION OF MONEY-LAUNDERING RULES, 2017（リンク先はPDF）

所得税法
Income Tax Act

すなわちアーダール・カードと銀行口座との連携は、アーダール法（Aadhaar Act: リンク先はPDF）の対象者のみが義務付けられるもので、NRIや在住外国人はほとんどのケースで適用範囲外となる可能性が高い。

ところが実際には、こうした対象外の人たちに対しても、一部の政府機関や銀行などが、アーダール・カードの提出を求めたりする事態が発生し始めているために、かえって不安が広がっている。