※ハリヤーナーから招かれた高校生プレゼンター、アンジュ・ラニさん。
※昨日の記事から続く。
「TEDx Pune 2017」、午後1番のセッションは、あらゆる人のために役立つデザインを追求し、安価で丈夫な家やトイレを、タイやインドの低所得層向けに建設しているbillionBricksのプラソーン・クマール(Prasoon Kumar)さん。
自分の足で現場を確認しながら、本当に必要な人に住宅やトイレを届けている人の言葉には説得力があった。
続いて、子供の才能を引き出す教育を展開する「Kaveri Gifted Education Center」のサミーナ・マナサワラ(Sameena Manasawala)さんが、可能性を潰さない教育について語った。
社会起業家のヨゲシュ・クルカルニ(Yogesh Kulkarni)さんは、手や身体を動かして学ぶことの意義と潜在性について言及した。
笑顔が愛らしい印象のラムヤ・シュリラム(Ramya Sriram)さんは、1本線の簡易なイラストで驚くほど多様な表現やコミュニケーションができるイラストレーターとして、キッチュな作品の数々を披露しながら、伝えることの本質について熱く語った。
学生スピーカーとして登場したのは、ハリヤーナーから招かれた15歳のアンジュ・ラニ(Anju Rani)さん。
ヒンディ語でのプレゼンテーションだったので、スライドに映し出された簡単な英訳から把握した内容によると、この若さで自分の村の子供たちほぼ全員を学校に通わせることに成功したという。
小柄ではかなげなアンジュさんからは想像もつかないようなパワーを感じ、締めくくりの「社会を変えることは、私にも、そして誰にでもできる」というメッセージがとても印象的で、発表後は拍手が鳴りやまず、再びステージに出て挨拶するほどだった。
最後のプレゼンターは、ジョージ・エイブラハム(George Abraham)さん。
視覚障害を持つ社会起業家として、垣根のない社会の形成を訴えた。
9人のトークは、どれを取ってもインドや全世界が抱えている、または潜在的な問題に焦点を当てた重要なメッセージを示唆したものであり、それぞれの立場で既に実行している、シンプルだが説得力のある解決策に、個人的には大いに刺激を受けた。
いずれも20分ではとても収まり切れないぐらい充実した内容なので、後から公式サイトで動画がアップされたら、再度おさらいとして聴講したい。
途中、小休止として「世界中から選りすぐったTEDxトーク」がスクリーンに上映されたりして、まったく飽きないプログラム進行で、イベント運営も学生ボランティアが大勢参加しつつも、非常にプロフェッショナルできっちりした流れになっていて、運営側に対する敬服の気持ちを持つこともできた。
次回も非常に楽しみで、「TEDx Partner」に加入したく名刺を置いてきた。
熱いトークが終わり、いよいよフィナーレ。
ステージに登場したバンドに、これまた胸を打たれた。
TEDx Pune 2017
淡々とインドが抱える問題と、それに対応するデザインの必要性について語っていたのが、
逆に印象に残ったプラソーン・クマールさん。
「iPodの発明は画期的だったが、果たして全人類に役立つものだっただろうか」
サミーナ・マナサワラさん。子供の追求する好奇心を潰さない教育を提案。
ヨゲシュ・クルカルニさん。
シンプルなイラストでも伝えられることを豊富な事例で紹介する、
ラムヤ・シュリラムさん。
笑顔を絶やさず、
会場の隅々に声を届けようとしていた姿が印象に残ったジョージ・エイブラハムさん。
アンジュ・ラニさんのプレゼンテーションは、
概要が英訳されてスクリーンに映し出された。
運営ボランティアの紹介。
「では諸君、仕事に戻ってくれたまえ」
おいしいランチを提供してくれたシェフたちも紹介。