ムンバイ国際空港の「緑の水」の秘密:12.5億人のインド、水の先進国になれるか

 

Posted on 20 Mar 2017 23:00 in トラベル・インド by Yoko Deshmukh

処理水の再利用は世界的な流れに完全にリンクしていて、そこはさすがインドだと思います。



※昨年11月、リスボンで泊まった部屋のビデ。
人生で初めて遭遇した、が、使う勇気はなかった。
 

プネーにいる限り、外出先でトイレを使いたくなって困ることがかなり少なくなった。

カルヤーニーナガル周辺だと、フェニックス・マーケットシティ(Phoenix Marketcity)モールの特に新設されたトイレ(Ground FloorやSecond Floor、最近オープンしたThird Floorなど)はもちろん、「London Muffin Cafe」や「The Flour Works」などのカフェ、よく仕事をしに利用させてもらっているヴィマンナガルの「Cafe Peter Donuts」とそのお隣のレストラン「Boteco」もきれいだし、なんだったらファイブスター級のホテルも点在しているので、そこで用を済ませることができる。

このように、外出先でトイレを利用すると、特にホテルやショッピングモールなどの大型施設では、トイレを流した時の水の色が、茶色っぽいことに気づく。
処理水の使用が、行政で義務付けられているためだ。

今日は、そんな公共施設のトイレ最新事情について、「The Better India」が2本、伝えていた。

Mumbai Airport Is Crawling With Bacteria, and It’s a Good Thing! Here’s Why

Indian Railways Is Set to Reduce Wastage and Save Crores Through Recycled Water

ムンバイのチャットラパティ・シヴァージー国際空港(Chhatrapati Shivaji International Airport)では数カ月前から、全国の空港で初めて、男性トイレで水を使わない便器の洗浄システムを導入している。
「流す」ボタンを押して代わりに流れてくるのは、緑色をした酵素とバクテリアの力を利用した洗浄剤で、ターミナル・フロアの清掃にも使われている。

タイムズ・オブ・インディアの取材に応じた空港の広報担当者の説明によると、この洗浄液はアンモニア供給桿菌胞子(ammonia-feeding bacillus spores)と呼ばれる有効成分が、尿酸の蓄積によって発生したアンモニアを窒素に変換することで、水を流すよりも便器をきれいに保つことができるとしている。

もうひとつの話題は、「世界水の日(World Water Day)」である3月22日より、インド鉄道が水の保全のための大きな一歩として、主にトイレや清掃に用いる水について、民間企業から処理水を購入すると発表したというものだ。

インド政府は年間400億ルピー(₹4,000 crore)を水関連事業の予算として充当し、民間企業による水処理事業への参入を奨励している。

12.5億もの人口を抱え、国土の大部分を乾燥した大地が占めるインドは、効率的な水利用で世界をリードする国になっていくのだろうか。

余談だが、プネーに初めてやって来た2001年、外出先ではもっぱらジャンガリ・マハラジ(जंगली महाराज)ロードの有料公衆トイレを利用していたんだったな、と思い出した。
当時そのトイレの道路挟んで反対側にあったネットカフェの常連で、日本語フォントを勝手にインストールして居座っていたのだった。
1ルピーを入口の係官に渡して利用するのだが、有料とは名ばかりの設備、ただ安心して利用することはできた。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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