2012年4月11日の記事から:偉大な人は、実は誰もの中に住んでいる
Posted on 13 Mar 2017 23:00 in アーカイブ特集 by Yoko Deshmukh
大切なのは、やはり「自分で自分の努力を常に認めてあげること」と、そうできるために、努力をやめないことなのかな。
※昨日に引き続き、昨年11月に訪れたリスボンの「ベレンの塔」からの眺め。
あ~、心のふるさと、また行きたい。
わたしは、地方の某マイナー国立大学を休学してインドにやってきて、そのまま退学してしまったドロップアウト組だ。
しかし世に言う「ドロップアウトした成功者たち」のように、あふれる才能があったわけでも、今すぐ世界を動かせるような画期的なアイデアがあったわけでもない。
何か特別な理由があって退学したわけではない。
だから現在の翻訳という仕事には、必死でしがみついている。
ほかにできそうなことがないからだ。
大きなやりがいを実感しつつも、同時に激動する翻訳業界を前に大きな危機感を抱きながら日々の業務に取り組んでいる。
ただ奇跡的というか幸運なことに、翻訳の仕事は大好きで、できれば一生続けていきたい。
なお、こんなわたしが翻訳者という職業に就くチャンスを得られたのは、インドに来たおかげであることを忘れていない。
なぜ、こんなことをいきなり綴りだしたかと言うと、今週の「AddThis Analytics」が知らせてくれた、旧版ASKSiddhiのアクセス数ランキングの中で、2012年にアップした以下の記事が上位に入っていたのを目にしたためだ。
築いた富の9割をインドの慈善事業に:米大手栄養ドリンク製造業社長
実はわたしも、2017年に入ってから毎日、朝晩10分ずつの瞑想を日課にしている。
この習慣を始めるようになってから、どんなに仕事でテンパってるような状況でも、精神状態が以前と比べてかなり安定するようになったばかりか、時間管理能力が飛躍的に向上したことを実感している。
アイデアも自然にいろいろと生まれる。
本日など、朝から納品が4本、いや5本もあったのだが、ランチタイムに日本から重要な任務で短期間一時帰国中の、大切な友人ご夫婦に会いに行く時間を費やしてでも、それほどのテンションなしに、ほぼ時間通りにまもなく、すべての業務が終わろうとしている。
このようなタイトな稼働状態は、少なくとも2月に入ってからずっと続いている。
それでも、かつて感じていたような疲労感があまりなく、システマチックに仕事をこなしている自分がいる。
しかも「まだいけそう」とも思っている。
実際、2月に入ってからは翻訳学校フェロー・アカデミーの通信講座に、どんなに忙しかろうが早朝に起きて取り組んでいる。
そして寄付は、フリーランスとして独立した2012年の前年に、東日本大震災という大災害を遠く離れたインドから目撃し、大きな無力感に苛まれて以来、多かろうが少なかろうが収入の最低1割を目安に、世界中の様々な団体に毎月ずっと継続している。
寄付をするようになってから、他に大した努力をしている気はしないのだが、不思議と収入が少しずつ上がり、必然的に寄付金額も徐々に上がっている。
「大学の学位なんか関係ない」なんてこと、億万長者や明らかな成功者が言うから意味を持つのであって、成功者でも誰でもないわたしはそうしたことは一切言わないし、言えないし、むしろ「学位は持っていたほうがいい」と言う。
なんせ、わたしは無事に日々の仕事をこなすことで精いっぱいだ。
自分の無学さ、いわゆるバカさ加減を毎日いやというほど思い知らされてばかりで、この劣等生根性は一生、抜けないだろう。
そして今までもこれからも、億万長者になろうなどという気はさらさらない。
それでも、もし自分で決めた道なのに、「自分には何もできる気がしない」「何ができるか分からない」と途方に暮れる人が、たまたまこの記事を読んでくれるなら、その人に対して「継続は力なり」ということだけは、わたしにも言える。
自分の決めた道を、信じて、一歩ずつ進んでいくことも、なかなかできない偉大な行為だと思うのだ。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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