ムンバイーの海水淡水化プロジェクトが頓挫

 

Posted on 04 Sep 2024 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh

まだしばらくは、水の恵みは神頼みかな。写真は、ゴアの海岸から眺めるアラビア海です。



インドのように、広大な乾いた大地に14億人もがひしめく国で、この時代に水資源を一か八かの雨の恵みだけに頼っているのはなぜだろうと兼ねてから疑問に思っている。
そんな時、次のような話題を見つけた。

With only one bidder, Rs 3,520 crore desalination plant tender cancelled in Mumbai

ムンバイー自治体(Brihanmumbai Municipal Corporation、BMC)では、352億ルピーの海水淡水化プラント設置プロジェクトの入札を募集していた。
ところが市の関係筋によると、入札が初めて提案されてから約8か月後、入札に応募したのは1社のみで、BMCは反応が薄かった理由を突き止めるために計画を練り直さざるを得ない事態となっている。

BMCは2023年12月、マノーリーに割り当てられた12ヘクタールの土地に建設予定の淡水化プラント設置プロジェクトに352億ルピーの入札を提案した。 プラントが完成すると、海水を脱塩処理して濾過し、毎日2億リットルの飲料水を生産できると期待されている。
しかし、入札に対する入札者の反応は弱く、BMCは過去8か月間に何度も締め切りを延長した。
入札費用には、設置費用のほか、20年間の運用および保守費用も含まれていたにもかかわらず、入札に応募したのはイスラエルの「IDE Technologies」の1社だけだった。

このため「より多くの入札者を検討したい」として、8月29日に入札の取り消し手続きを開始したと関係筋は述べている。
同関係筋によると、淡水化プロジェクトに関する専門知識を持つ企業は世界に4~5社しかない。
入札条項やその他の要素を評価し、入札者が集まらなかった原因を今後精査する。

2019年に初めて提案された淡水化プラントの建設案は、イスラエルで運用中の同プラントを基に策定された。
ムンバイーでは毎日4,400MLDの水需要があるが、現在のBMCの供給能力はおよそ3,800MLDにとどまる。
提案によると同プラントは毎日200MLDの水を処理できる能力を持つ予定だったが、BMCではプロジェクトの第2段階でその能力を400MLDに増強する計画を策定していた。

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Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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