実はダイアモンドの原石だらけだった:デリーのデザイナーがさなぎを蝶へ
Posted on 26 Feb 2016 23:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
辛いドメスティックヘルプ稼業を余儀なくされていたり、交差点で路上生活していたり、工事現場の炎熱で労働していたりする、薄幸に見える女性たちの中に、はっとする美しさを備えた人がよくいます。
*The photo from Jaypore Facebook page.
「ポジティブなインド」、「みんながあまり知らないインド」を積極的に紹介したくて、2003年からインド在住の引きこもり日本人およそ1名で運営してきたASKSiddhi(アスクスィッディ)。
そんなASKSiddhiと共通するコンセプトで、こちらは専属の記者も抱えて本格的な独自取材もしているNGO団体の「The Better India」が配信する色とりどりの話題は、したがって安定したネタ元となっている。
本日は、とても可憐な女性の写真に目が留まり、チェックして再度「へぇ~!」っと感動した記事があるので、ご紹介したい。
When a Leading Designer Chose a Domestic Help to Become Her Model, Magic Happened
ドメスティックヘルプ、つまり他人の家に通ったり住み込んだりして家事手伝いに従事することを稼業とする女性が、デリーを拠点に服飾や家具リネン類のデザイナーズ・ブランド「シェイズ・オブ・インディア(Shades of India)」を展開するマンディープ・ナギ(Mandeep Nagi)さんの目に留まり、モデルとして起用されたことで、隠された美を存分に開花させている。
ナギさんは、新しいコレクションを披露するためのモデルを探していたある日、たまたま隣人宅で働いていたカマラさん(本文では仮名と記載)と遭遇、「一発で自社の商品イメージにピッタリな人を見つけたと分かった」と、日刊紙「ザ・ヒンドゥ(The Hindu)」に語っている。
The model showcasing the garments is 'Kamala' (not her real name)...a domestic worker who the designer, Mandeep Nagi happened to pass by on her way back home one day.
Posted by Jaypore on Thursday, February 4, 2016
家事手伝いをしていたところを、デザイナーに見出された、素顔のカマラさん。
可憐な印象だが、2児の母として働くしっかり者。
最初は照れた表情の目立ったカマラさんが...
色々な服を身に着けるうちに、隠れた自分を見つけたかのように、どんどん自信をつけていく。
このファッションは、モデルさん並みに、頭のキュッと小さいカマラさんに特にぴったり!
とってもすてきで喝采を送りたくなります。
待ち時間に見せる、ちょっとした表情や佇まいも、まるでプロです。
今回のモデルをきっかけに、カマラさんの人生は変わるだろうか、という問いに対し、「それは分からない。ただ、この経験は彼女にとって宝物になれば」ナギさん。
About the author
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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