オックスフォード大学、アストラゼネカ経鼻ワクチンの治験を州内で開始

 

Posted on 21 Aug 2021 21:00 in インド科学技術 by Yoko Deshmukh

ちっちゃい子でも安心してワクチン投与してもらえるようになりそう。



オックスフォード大学(University of Oxford)は、アストラゼネカと共同開発しインドで生産、国内で最も広く普及している新型コロナウイルスワクチン「Covishield」のうち、経鼻投与タイプのワクチンの第1相臨床試験を、州内54人の健康な成人を対象に開始した。
「Times of India」他が伝えた。

Maharashtra: Oxford initiates human trials for intranasal Covishield vaccination

研究者グループは、ハムスターとアカゲザルを対象とした研究では肯定的な所見が見られ、今月中旬に「Science Translation Medicine」誌に論文を掲載している。

論文リンク: Intranasal ChAdOx1 nCoV-19_AZD1222 vaccination reduces viral shedding after SARS-CoV-2 D614G challenge in preclinical models _ Science Translational Medicine

経鼻ワクチンは、注射器、鼻腔用スプレー、または噴霧器を介して鼻腔から投与される。
最も一般的に使用される経鼻ワクチンはインフルエンザワクチンで、筋肉内注射よりも投与が容易であることが最大のメリットである。
 2つの動物実験では、経鼻ワクチンはウイルス量を減らし、肺への影響を減らす効果ががわかっている。

このワクチンはこれまでのワクチンと異なり、nCoVスパイクタンパク質の初期変異(D614G、参照: 現在流行中のSARS-CoV-2 D614G変異株は、高い増殖効率と感染伝播力を示す|東京大学医科学研究所)に感染したハムスターで試験され、鼻腔拭い液中のウイルス量を減らす働きがあることがわかった。
経鼻投与によるワクチン投与は、副作用が少ないゲームチェンジャーになるものと期待されている。
「Covishield」ワクチン自体はすでに筋肉内注射で使用されていることから、必要な承認手続きも少なく、実用化までの時間も短く、また小児への投与も簡単であると期待されている。

研究ではさらに、アカゲザルの鼻腔内にもワクチン投与を行い、鼻腔拭い液中のウイルス濃度の低下、および気管支肺胞洗浄および下気道組織におけるウイルス量の減少が見られたと結論付けている。
研究者らは、ハムスターとアカゲザルいずれに対しても、D614G変異を含むnCoV株に対して経鼻ワクチン投与を試験、いずれもD614G変異を含む新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)からの感染防止に有効だったことを示したと述べている。

関連記事: インド、国産の経鼻投与タイプのワクチンを承認 Posted on 14 Aug 2021

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なお、現状に何ら役立つ情報をご提供できていない「ASKSiddhi(アスクスィッディ)」なので、せめて「在ムンバイ日本国総領事館」より日々発信されている州内の状況や州政府による措置に関する最新情報を、今後はこちらにも転載させていただきたい。

=== 以下、同掲題メールの転載 ===
※8月11日付けのメール、件名「日本における新たな水際対策措置(インドからの入国者に対する指定施設での待機期間変更)」


●8月14日(土)午前0時以降にインドから日本に入国する全ての方は,検疫所が確保する宿泊施設での待機期間がこれまでの10日間から6日間に変更となります。

1 8月11日,日本政府は,新たな水際対策措置として,8月14日(土)午前0時以降にインドから日本に到着する全ての方に対し,検疫所長の指定する場所(検疫所が確保する宿泊施設に限る)での待機期間をこれまでの10日間から6日間にすると発表しました。8月13日(金)にインドを出発し,14日(土)に日本に到着する場合は,本件措置の対象となります。
また,入国日の翌日から起算して3日目,6日目に改めて検査を行い,いずれの検査においても陰性と判定された方については,検疫所が確保する宿泊施設を退所し,入国後14日間の残りの期間(8日間)をご自宅等で待機していただくことになります。
(例:土曜日に日本に到着された方は,日曜日が1日目,火曜日が3日目,金曜日が6日目となり,3日目,6日目に検査が行われます。これらの検査で陰性の場合は,6日目の金曜日に指定施設での待機が解除され,残りの8日間をご自宅等で待機していただくことになります。)

ご参考:全ての入国者に共通の措置(厚生労働省ホームページ:水際対策に係る新たな措置について)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html

2 今回の待機期間変更に伴い,空港からの移動手段,指定施設での待機後の待機場所,空港での海外在留邦人向けワクチン接種の予約を変更する必要がある方は,御注意ください。
なお,海外在留邦人向けワクチン接種の予約をしている方で,予約を変更またはキャンセルされる方は,予約日の前日まで以下の特設予約サイト上で変更またはキャンセルすることができます。体調不良等で接種当日にキャンセルされる場合は,コールセンターへ御連絡ください。

【特設予約サイトURL】
https://mar.s-kantan.jp/mofa-v-u/
【海外在留邦人向けワクチン接種事業に関するお問い合わせ先(コールセンター)】
電話 ○日本国内からかける場合:03-6633-3237(有料)
   ○海外からかける場合:(+81)50-5806-2587(有料)
もしくはSkype上でmofa-vaccine-QA@asiahs.com(無料)
 (日本語:月曜~日曜8時~20時(日本時間),英語:月曜~金曜9時~18時(日本時間))
メールアドレス:mofa-vaccine-QA@asiahs.com

【問い合わせ先】
在ムンバイ日本国総領事館・領事班
電話(91-22)2351-7101
メール ryoji@by.mofa.go.jp
=== 転載終わり ==


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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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