世界最悪の交通渋滞は、あの都市:ほかワースト10にインド4都市

 

Posted on 30 Jan 2020 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

プネーまでも世界に冠たる交通渋滞都市ワースト10ランキング入りしてしまいました。



先週は世界一の交通渋滞を経験していたんだと分かると、よそ者のわたしにとっては、むしろ名誉な気分だ。

Bengaluru Has World's Worst Traffic, 4 Indian Cities In Top 10: Report

オランダを拠点とするグローバル調査機関、「TomTom Traffic Index 2019」が、世界で最も交通渋滞の激しい都市を発表、ワースト1はわれらがバンガロール(渋滞による移動時間の延長率71%)だった。
この他にもムンバイー(4位、同65%)、プネー(5位、59%)、デリー(8位、56%)と、ワースト10にインド4都市が入った。

Traffic congestion ranking _ TomTom Traffic Index

調査は57カ国416都市を対象に実施、その他ワースト10入りした都市としては2位のフィリピン・マニラ、3位のコロンビア・ボゴタ、6位のロシア・モスクワ、7位のペルー・リマ、9位のトルコ・イスタンブール、10位のインドネシア・ジャカルタとなっており、一国で4都市も入っているのはインドだけだ。

交通渋滞の深刻さを分かりやすく説明する手段として、TomTomはワースト1のバンガロールでは、「通勤通学・帰宅ラッシュ時に移動する人々は、年間243時間、すなわち10日3時間を渋滞の通過に費やしている」と説明している。

デリーでは190時間(7日22時間)、ムンバイーでは209時間(8日17時間)、プネーでは193時間(8日1時間)

バンガロールが世界に冠たる交通渋滞の汚名を返上できない理由として、以下に詳しい事情を説明する記事がある。

Why Bengaluru's traffic woes aren't going away anytime soon

毎月3万5,000台の自動二輪車、8,000台の乗用車が新たに車両登録され、路上に送り込まれており、道路は飽和状態をとうに超えている。

またバンガロールの道路幅は狭いという市民の苦情が絶えない。
もともと小さな村だったバンガロールが今日のように「メガシティ」と呼ばれるようになるまでに、無計画に次々と道路が作られてきた。
しかし道路幅を延長することで、誘発需要または誘発交通と呼ばれる現象を引き起こすことも懸念されている。
陸橋や地下道を増設しても、状況の改善には役立っていないという住民の共通理解がある。

また一方通行の道路が多過ぎることも、経路を分かりにくくし、また歩行者にとっては道路の横断を困難にしている。

さらにムンバイーやチェンナイ、コルカタで見られるような郊外列車もなく、あったとしても鉄道駅から目的地最寄りまで至る手段がない。

肝心のメトロ(Namma Metro)も工事が遅れに遅れており、実用化からは程遠い。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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