ディワリの恵みは一人残らず分かち合ってこそ:「HP India」のソーシャル広告に感動

 

Posted on 07 Nov 2018 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

写真は前回ディワリを福岡で過ごした2009年時のもので、プネーからディヤーを持って来て、実家の庭のテーブルに灯していました。今年も、たこちゃんと同じことして遊べると思っていたのに。



わたしにとってもディワリと言えば、騒音と煤煙を巻き散らすばかりで何の意味も情緒もない爆竹ではなく、涙型の素焼き皿に食用油を注ぎ、脱脂綿でこよりを作って火をともして明かりとする素朴なオイルランプ、ディヤー(Diya)のイメージだ。
初めてのインド訪問がちょうどディワリ時期に重なったため、ラクシュミー様の降臨をお迎えするために家々の塀やベランダを縁取るディヤーの暖かな明かりが、心の中まで優しく照らす、穏やかで美しい想い出となっている。

なお、ディワリの時期は、日本ではクリスマス用品が店頭に並ぶ時期と重なる。
今年は事情があって例外的に日本でディワリを過ごしているわたしだが、来年のディワリ用に100円ショップなどを物色し、ディヤーとともに家々の窓辺に飾り付ける時に大変便利な、電池式の電飾を数点、購入するつもりだ。

さて、ディワリが近づくと、豊かな人々は新しい服や食器などを調達するために、旺盛に買い物をする。
商売人にとっては最大のかき入れ時でもあり、バザールや、近年であればショッピングモールは活気に満ちてくる。

当然、ディヤーに使う素焼き皿を無数に並べて売る人たちも現れるが、住宅形態の変化に伴い、ディワリの原点であるにも関わらず、ディヤーを灯す家庭は少しずつ減っているようで、商売はなかなか厳しそうだ。

そうした時代の流れを寂しく思う気持ちを反映し、同時に路上で商売する人々へ心を寄せたHPインド(HP India)が、「ディワリの精神とは本来、地球上で生きる、あらゆる存在の命を灯すように、慈愛と幸福を広げることである」というメッセージとともに、フェイスブック(Facebook)公式ページに、心温まる動画CMを制作していた。



 

「ディヤー売りのおばさん(Diewaali Amma)」は華やかに煌めく街路の一角に陣取り、道行く人々に声を掛けているが、誰一人として彼女に見向きもしない。
このままでは、今年も貧しいディワリを過ごすことになりそうだ。
たまたまそこを通りかかった男の子は、そんなおばさんの姿を目にして、ディワリの原点に忠実な一計を案じた。

HPインドの呼び掛けるメッセージがまた素敵だ。
「#TuJashnBan kisi aur ki zindagi ka(他の誰かが人生を祝福する理由を作ろう)」

光の祭りディワリを迎え、富と幸運の女神ラクシュミーが、あなたの心を隅々まで照らしてくれますように。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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